星野リゾートの「おもてなし」がタヒチ進出

「旅館メソッド」は世界に通じるか

16年には、温泉掘削で話題となった「星のや東京」が東京・大手町に開業予定だが、その先に星野氏が見据えるのも海外マーケットである。「世界のホテルブランドが集まる東京で、日本のおもてなしを体感できる日本旅館が成功すれば、ニューヨークに進出できる。投資家は“ホテル業界のトヨタ自動車”を求めている」(星野氏)。海外デベロッパーからパートナーに指名される可能性も出てくるというわけだ。

ホテル業界のトヨタになるためには、おもてなしを追求しつつも、同時に、高い収益性を維持することが条件だ。その点について星野氏は、清掃から接客まで複数の業務を一人の従業員がこなすマルチタスクを、旅館メソッドの長所に挙げている。

旅館を中心とした小規模ホテルの集合体ながらも、星野リゾートホールディングスの経常利益率は7.3%。上場企業でトップクラスの帝国ホテルに並ぶほど、収益力は高い(前期実績)。

とはいえ、海外勢ではヒルトン11.3%、スターウッド15.1%(同、いずれも営業利益率)など、2ケタが当たり前。海外でのブランド認知を高めつつ、国際資本と戦う──。これまで蓄積した星のや流のノウハウが試される時が来たようだ。

 (週刊東洋経済10月25日号(10月20日発売)「核心リポート05」を転載)
 

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