「デジタルは苦手」を克服するちょっとした心構え 最低限の知識を得たら「習うより慣れろ」で臨む
デジタルの世界ではさまざまな場面でIDやパスワードの入力が要求される。たくさんのパスワードを設定すると忘れてしまうので、1つのIDとパスワードの組み合わせを複数のサイトで使用している人も多いと思うが、これはあまりお勧めしない。いずれかのサイトでそのIDとパスワードの組み合わせが漏れると、それを入手した悪意を持つ者がすべてのサイトにアクセスできてしまうからだ。SNSのアカウントが乗っ取られる原因の大半はこれだ。
サイトごとに異なるパスワードを使用し、パスワードはなるべく長くするのがいい。最近では「s9Jgl%r34!」などの意味のないパスワードより、「kyomoiitenkida(今日もいい天気だ)」などの「文章になっていて、ある程度の長さのあるもの」が推奨されている。文字列が長いとそれだけ解読に時間がかかるためだ。
パスワードを書いた付箋をPCに貼るのは厳禁
ブラウザー上に各サイトのパスワードを安全に保存する機能があるので、それも活用しよう。パスワードを書いた付箋をPCのディスプレーの横に貼っている人がよくいるが、これは家の鍵をかけてそれをテープでドアの横に貼っておくことに等しいので絶対にやめるべきだ。
ネットは世界中とつながっており、それゆえに新しい情報がすぐに手に入ったり、仲間や友人とすぐつながれたりする便利さがあるが、それだけに危険なこととも隣り合わせだ。詐欺行為や犯罪行為も多発しており、知識なく使用していると被害に遭うこともある。
悪質なウイルスに感染すると、自分の端末の中の情報をネット上に勝手に流出させられたり、勝手に暗号化され開けなくされた揚げ句、身代金を要求されたりするケース(ランサムウェア攻撃)もある。これらの被害情報や対処法などもネット上に載っているので、一度見ておき、被害に遭わないように気をつけたい。
さらに、ネット上では誰でも情報発信ができるので、検索に引っかかった情報が必ずしも正しいという確証はない。真実でない情報を意図的に拡散させることも容易にできてしまうので、情報を鵜呑みにするのは危険だ。情報が正しいかどうかを見極める能力をつけるよう努力してほしい。
デジタルツールは使い方を誤ると自身や他人を傷つけてしまう両刃の剣でもある。メリットとデメリットを十分理解したうえで、便利に使いたい。
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