日本人看護師が現地で見たエボラの真実 命がけの覚悟で患者と向き合った1カ月

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亡くなった患者を埋葬。イスラム教とキリスト教両方の祈りをささげる (写真:国境なき医師団提供)

日本ではエボラ出血熱の感染者は今のところ確認されていない。今後の上陸リスクを最小化するために空港での検疫を強化している。

日本にはブリュッセルを経由して9月10日に帰国しました。空港では西アフリカに滞在して患者に接触した場合は自己申告するようにアナウンスがありました。そこでは1日2回体温を計測して報告するように指示されました。エボラ出血熱は感染してから発症するまでの潜伏期間は2~21日間といわれています。感染していても発症していなければ、血液検査をしても陽性反応は出ません。体温の報告は入国した日から21日間義務づけられ、その間は取材を受けるのも禁止でした。

現場を見た数少ない日本人として、大滝さんが届けたいメッセージとは

治療では患者の苦痛をいかに軽減するかを第一に考えました。助かる見込みのない場合でも、尊厳ある最期を迎えてもらうために心を尽くして看護しました。万が一日本で感染者が出ても、パニックにならないことが重要です。感染者と接触しても、その時点で発症していなければ感染はしません。また、発症者に近づいても空気感染はしません。エボラウイルスは、せっけんで洗っても簡単に死滅します。

日本でも、感染者数が拡大しているというニュースが連日のように報道されています。そこで主に語られるのは、感染者数という数字です。しかし、現地では生身の人間が生活しています。エボラ出血熱によって親しい友人や家族を失った心理的な傷跡が、残された人に深く刻まれています。そうした現地の人の悲しみにも想いを馳せてもらえたらと思います。

藤尾 明彦 東洋経済 記者

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ふじお あきひこ / Akihiko Fujio

『週刊東洋経済』、『会社四季報オンライン』、『会社四季報』等の編集を経て、現在『東洋経済オンライン』編集部。健康オタクでランニングが趣味。心身統一合気道初段。

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