かっぱ寿司買収?コロワイドに勝算はあるか 回転寿司業界は、決してラクではない

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近年、来店する客は回っている寿司を取らず、店員に直接注文するケースが増えました。そこで、かっぱ寿司では、タッチパネルから注文された寿司を客席に直接届ける「新幹線レーン」を設置しました。ところが、これは一度に1件しか届けられないので、提供するまでの時間がかえって延びてしまい、利益率が低下したのです。

円安と景気回復の副作用で一段と厳しく

円安と人件費上場のダブルパンチで業績が悪化した

カッパはその後、新幹線レーンの見直しやコストカットに努め、収益力を上げようとしていますが、直近の業績はどうなっているのでしょうか。

カッパを買収するのではないかと報道されているコロワイドとの規模を比較するため、ここでは平成26年2月期(2013年3月〜2014年2月)の決算を見ていきます。

損益計算書(11ページ参照)によると、売上高は前の期より0.8%減の933億円。そして売上原価は2.7%増の435億円、売上総利益は3.7%減の498億円となりました。

さらに販売費及び一般管理費(販管費)が微増し、営業利益は、前の期は7億円の黒字が出ていたのが、この期は18億円の損失を計上しました。

この期は、競争の激化に加えて、いくつかのマイナス要因が加わりました。1つめは、円安が進んだことで仕入れ価格が上昇したこと。2つめは、景気回復に伴って人員の確保が難しくなり、人件費を上げざるを得なくなったこと。3つめは、同じく景気回復によって所得が増えた消費者が、比較的高い商品を求めるようになり、低価格のかっぱ寿司から少し客が離れたのです。

注目点は、特別損失に計上されている「店舗閉鎖損失」11億円と「減損損失」35億円です。店舗閉鎖損失とは、採算の合わない店舗を閉鎖するときに発生する一時的な損失のことです。

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