かっぱ寿司買収?コロワイドに勝算はあるか 回転寿司業界は、決してラクではない

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 数年前までの長期に渡るデフレによって、苦境に立たされていた外食産業。しかし、その中で唯一、回転寿司は好調を維持していました。特に同業界大手の「かっぱ寿司」は、1皿90〜100円という低価格路線と大型店展開によって順調に集客力を上げていました。
ところが、かっぱ寿司を運営するカッパ・クリエイトホールディングス(以下、カッパ)は、2013年2月期決算で、主力の回転寿司事業が急激に悪化。翌年も低調が続き、2014年2月期決算ではついに営業損失を計上しました。この原因は何でしょうか。
また、先日、外食大手のコロワイドが、カッパを買収する計画があるとの報道がありました(東洋経済オンラインの「かっぱ寿司が迷走、どうなる『3度目の身売り』も参照)。もし実現すれば、コロワイドは外食業の売上高ランキングで6位から4位に浮上します。今回は、この2社の決算内容を分析しながら、カッパが不振に陥った原因と、コロワイドがカッパを買収した際の影響について考えます。
コロワイドの買収が取りざたされている、カッパHD。業績が厳しいのはなぜか

カッパの業績は4年前から悪化し続けていた

実際のところ、カッパの業績はどのように推移していたのでしょうか。少し長いスパンでの傾向を見てみましょう。

カッパは、2006年から2010年にかけて急速に成長していました。1皿90円台という低価格の寿司が消費者の心をつかんだこと。そして大型店舗の出店によって客数を増やしたことで、売上高と営業利益ともに大きく伸ばしたのです。2008年に起こったリーマンショック後の大不況時でも、低価格路線が支持され、収益を上げ続けていました。

ところが、その後は外食業界全体において低価格競争が激化し、2011年2月期から減益に転じました。特に大きく落ち込んだのは、2013年2月期です。競争の激化に加え、自社の寿司提供システム「新幹線レーン」も利益率の向上に寄与しませんでした。

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