トヨタ自動車、「3000万円ボート」の本気度

随所に自動車技術を盛り込んだ”自信作”

昨年から「レクサス」のオーナーに対する試乗会も始めた

「取締役の中から、マリン事業に対して厳しい意見が出ることもある」と森光宏マリン事業室長は危機感を率直に語る。こうした中、9月からはトヨタ認定の中古艇ビジネスを開始した。中古ビジネスの利幅を狙いつつ、割安な中古艇でユーザーの掘り起こしにつなげる狙いだ。昨年からは「レクサス」のオーナー向けにボートの試乗会も開催している。富裕層が多いレクサスオーナーといえども簡単にボートの販売につながるわけではないが、ドイツ高級車には劣るプレミムなブランド感の醸成には役立つはずだ。

単純な数字だけを考えれば、トヨタがボートを作る意味は薄いかもしれない。しかし、「(一般論として)赤字だからといってやめるのは簡単。だが、未来のパーソナルモビリティの可能性とその知見を本当に捨てていいのか」(森室長)と話す。マリン分野の事業化を検討し始めた当時、社長を務めていたのが豊田章一郎氏だった。無謀と言われた自動車事業をモノにしたトヨタのDNAがマリン事業にも息づいている。

自動車最前線の人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 岐路に立つ日本の財政
  • 賃金・生涯給料ランキング
  • 最新の週刊東洋経済
  • 実践!伝わる英語トレーニング
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
地銀 最終局面<br>首相が追い込む崖っぷち

遅々として進まなかった地銀再編。しかし菅義偉首相は明確に踏み込みました。全国の地銀はどう動くのか、現状を徹底取材。今後起こりうる地銀再編を大胆予測。さらにビジネスモデルや行員の働き方にも注目し、地銀が生き残る道について探りました。

東洋経済education×ICT