我が道を行くマツダ、新型「デミオ」の賭け

通常のコンパクトカーとは一線画す装い

7年ぶりのフルモデルチェンジ――。「デミオ(海外名:Mazda2)」に託すのはブランド力向上への基礎固めだ。日本で9月26日から発売するのを皮切りに、東南アジア・豪州、欧州、北米にも15年前半までに順次投入し、グローバルで年間20万台(うち国内5万台)規模の販売をもくろむ。

 マツダと言えば、技術力やスポーティなクルマ作りには定評があるものの、販売力の弱さから、大幅な値引きやレンタカー用などでの販売量確保を繰り返し、結果的にブランドイメージの低下を招いていた。これに対し、稲本信秀取締役専務執行役員は「新型デミオでは正価販売(値引き抑制)を実現し、マツダブランドは変わった、といえるような覚悟を持って臨む」と力を込める。

燃費や広さを「売り」にしない

そのために選んだ戦略が「逆張り路線」だ。とりわけ日系メーカーではそうだが、コンパクトカーと言えば燃費と車室空間の広さがウリ。もともと、初代デミオもコンパクトカーながら広い車室空間が受けてヒットした。だが新型デミオでは、燃費や広さでのアピールをあえて捨て、質感や走行性能にこだわった。

 広さを確保するためにずんぐりとした形状が主流のライバル車種に対し、新型デミオは、ボンネットを長く取ったスポーティな外形を採用。後部座席や荷室の空間はあえて犠牲にした。フロントグリルなど基本的なデザイン形状は、2012年以降の商品群に採用しているマツダの統一デザインを採用。大型車の「アテンザ」や、中型車の「アクセラ」と共通のイメージを作り出している。

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