ホンダ「新型シビック タイプR」への期待と不安 ホンダ最後の純ガソリンスポーツになるのか?

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ハチロクの相性でも親しまれているAE86型のスプリンタートレノ。現在でもGR86として、その名を残している(写真:トヨタ自動車)

当時の人気モデルには、例えば、1983年発売のトヨタ「AE86型(カローラレビン/スプリンタートレノの型式名)」が挙げられる。ほかにもマツダ「ファミリア」やダイハツ「シャレード」、三菱「ミラージュ」などの大衆車に、ターボエンジンを搭載した高性能モデルなどが人気を博し、一大ムーブメントとなる。シビック タイプRは、それらの中でもFF車をベースに高性能化した、いわゆる「FFスポーツ」の代名詞といえるモデルだ。ちなみにホンダでは、当時、シビック以外でも、高級スポーツカーの「NSX」やハードトップ型の「インテグラ」にもタイプRを設定。当時のF1(フォーミュラワン)などモータースポーツ人気も後押しし、いずれのモデルも大ヒットを記録した。

2017年に登場した先代モデルのシビック タイプR(写真:本田技研工業)

国内におけるホットハッチのブームは、2000年代に入ると徐々に沈静化するが、海外では依然高い人気を誇っていることもあり、グローバルモデルでもあるシビック タイプRはその後も継続販売されてきた。5代目となる先代モデルは、10代目シビックの5ドア・ハッチバック仕様をベースとし、2017年に登場。エンジンは、1.5L・VTECターボの排気量を2.0Lにアップ。外装にはエアロパーツ、内装にも専用シートなどを施したスポーティな装備で、世界中のスポーツカー・ファンに大きな支持を受けた。なお、先代タイプRは、2020年11月に200台限定のリミテッドエディションが発売され、あっという間に完売。以後は、生産予定台数に達したということで、販売を終了している。

新型シビック タイプRプロトタイプの特徴

新型シビック タイプRプロトタイプのリアビュー(筆者撮影)

東京オートサロンでお披露目された新型シビック タイプRプロトタイプは、歴代モデルをモチーフにしたイラストによるカモフラージュが施された外装で登場した。スペックなど詳細は明らかになっていないため、実車からわかる部分のみを以下に紹介する。

まず、フェイスデザインは、ベースとなった2021年9月発売の現行シビック(11代目)に対し、フロントグリルが大型化し、形状も変更されている。各メッシュ部が拡大され、走行風をエンジンフード内により取り入れやすい仕様になっている。フロントバンパー下側のエアインテーク部も、先代では左右に大型のタイプが装備されていたのに対し、新型は中央部がより大きな形状となった。このあたりは、ベース車のバンパー形状に応じた形状なのだろう。

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