価格も現在は未公開で、正式発表を待つしかない。ちなみに先代タイプRの価格(税込み)は、通常モデルで475万2000円、リミテッドエディションで550万円だった。ベースとなった10代目シビックの価格(税込み)294万8000円より、通常モデルで約180万円、リミテッドエディションでは255万円以上高かった。新型も同じような価格アップ幅だと想定すると、現行シビックの価格(税込み)が319万円~353万9800円なので、新型タイプRは500万円前後、仕様によってはそれ以上になるかもしれない。
それでも発売されれば、かなりの受注台数が見込めるだろう。もし、新型タイプRが、先代と同様に、排気量アップなどで高性能化したターボエンジンを搭載するとすれば、ホンダ車では「ガソリンエンジン最後のスポーツカー」となる可能性が高いからだ。
ホンダ最後の純ガソリンスポーツになる可能性
根拠は、ホンダ現社長の三部敏宏氏が、2021年4月に行った就任会見におけるコメントだ。同氏は、国内の企業目標として、今後発売する新型車を「2030年にはハイブリッドを含めて100%電動車とする」と明言した。同社の目標達成時期やモデルサイクルから逆算すれば、新型シビック タイプRは、100%ガソリンエンジンのスポーツ車を発売するギリギリ最後のタイミングだと思うユーザーも多いはず。そして、スポーツカー愛好家には、ホンダのファンに限らず、ガソリン車の高性能モデルに愛着が深いユーザーも多い。「今を逃すと新車では購入できなくなる」と考えると、市場が大きく動き、同モデルの需要がいっきに高まることが予測できる。
すでにホンダは、かつての同社フラッグシップNSXや、軽オープンカー「S660」の生産終了をアナウンスしている。残るスポーツモデルは、今回発売されるシビック タイプRのみだ。それだけに今回の新型には、日本だけでなく、世界中から大きな注目が集まっているようだ。「タイプR」は、ホンダが長年築いてきた世界的ブランドのひとつだけに、最後の末裔といえる新型がいったいどんなスペックや魅力を持って登場するのか、非常に興味深い。
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