「アプリと相談所の男性は違う」38歳女性の行き先 自分を選んでくれない男性を断ち切るには…

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「もう気持ちがかなり入っていたし、誘われたことに身を任せたほうが、距離が縮まると思ったんです。拒否して嫌われるのも嫌だったから」

アプリで出会った男性と男女の関係になった途端、それまで熱心だった相手の態度が潮が引いたようになるのは、よく聞く話だ。

結婚相談所の場合、“男女の関係になったら、成婚とみなす“という規約がある。この規約に関しては、「男と女は、そういうことをしてみないと結婚できるかどうか、その相性がわからないだろう」という意見もある。

しかしながら、それを許したら、結婚相談所が婚活アプリと同様に、口説ける男性の遊び場になってしまう。それを抑止するために設けられているルールだ。

私は、男性会員にいつも言っている。「この規約があるのだから、いい加減な気持ちで関係を持ったりしないでくださいね」と。

男女で異なる盛り上がるまでの速度

男性と女性では、男女関係になるまでのプロセスと、なってからの気持ちの入り方が違う。出会ってから気持ちが盛り上がるスピードは、男性のほうが速い。男性は、男女の関係になるまではエネルギーを注ぎ込む。

ところが関係を持つと、気持ちが一旦落ち着く。男性が遊びだった場合は、ここで気持ちが冷めてしまう。本気だった場合は、女性を欲しいと思っていたエネルギーは落ち着くが、それが“愛おしい“という気持ちに変わってくる。

一方、女性は最初のうち男性の出方をうかがっている。男性の発する言葉や態度にうそはないのか、好きになって大丈夫な相手なのかを慎重に見ている。それが、男女の関係になった途端、一気に気持ちが入ってしまう。

ちあきは、よしゆきに夢中になっていた。私は、ちあきに言った。

「頻繁に会うことができていたのに、男女の関係になった途端、会う間隔が空くようになった。今後、この交際が結婚に結びつくことはない気がします。2週間に1回、3週間1回程度のデートをする相手は、女性のことを自分の彼女だとは思っていないし、空いてる週末には、他の女性ともデートしていますよ」

そのことは、ちあきも薄々感じていたようだった。だから、「相談があります」と言って、面談に来たのだろう。ただ、好きになってしまった気持ちを今は止められない。

そこで、私はこんなアドバイスをした。

「もうちあきさんから連絡を入れるのは、やめましょう。そして、新しい出会いをどんどんしていきましょう。相手が忘れられないなら、それを忘れさせてくれる人を探しましょう」

日にち薬とはよく言ったもので、相手を忘れるためには時間も必要なのだが、新しい恋を上書きすることで、つらく苦しい気持ちをいち早く消すことができる。特に女性は、新しい相手が出てきて、その人とうまくいくと、「どうして私は、あんなつまらない人が好きだったんだろう」と、きれいさっぱりと過去と決別することができるのだ。

この私の提案に、ちあきは言った。

「はい、そうします。彼に『12月は仕事が忙しいから会えない』って言われたんです。もう私からは連絡をせずに、たくさんお見合いをします」

そこからちあきは、3つのお見合いをしたのだが、その3つともお断りを入れてきた。「やっぱりよしゆきさんと比べてしまうんですよね」。

そして、暮れも押し迫った頃にこんな連絡が来た。

次ページちあきから送られてきた連絡の内容は
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