人間関係は「腹6分がちょうどいい」と話す女性
結婚したいとぼんやり思いながら、気づけば30代後半に――。首都圏で暮らす三浦さん(仮名・30代後半)もそんな1人だ。
白いカットソーにベージュの上着を羽織り、控えめで落ち着いた雰囲気の三浦さん。穏やかな外見同様、性格も控えめのようだ。人に気を遣ってしまう性分なのか、自らこれがしたい、あれがしたいと提案することはほとんどないという。
人から詮索されることは好まず、自分から相手に深入りもしない。仲のよい友達はいるが、人間関係は「腹6分」程度がちょうどいいと語る。
そんな三浦さん、中学時代は、両親の仕事の都合のため海外で過ごした。その経験を活かし、大学では海外ボランティアや英会話サークルで活動。現在は企業でその語学力を活かして働いている。
今回はその三浦さんが印象に残っているという、婚活での経緯について取り上げる。
三浦さんは30代前半で結婚紹介所に入会した。しかし、実はすごく強い結婚願望があったわけではないという。それまでの交際人数は4、5人程度。付き合い始めこそ盛り上がるも、次第にどちらかが相手に違和感を感じ、半年程度でフェードアウトすることがほとんどだったという。一方で仕事や趣味がそれなりに充実しており、気づけば30代に突入していたと語る。
結婚紹介所に入会した理由は、周りに既婚者の友人が増えたこと、将来結婚して子どもが欲しいと思ったときに、産めない年齢になってしまうのを避けたいと思ったことだ。
行動して、そこで結婚ができたら儲けもの。仮にいい人が現れなくても、婚活にチャレンジしたことで何もしなかったよりも諦めがつくのではと考えたのだそうだ。
紹介所に入会すると、半年間で5、6人と会う機会を得た。しかし、「この人はいいな」と思っても相手から断られたりで続かない。3カ月程度付き合った男性もいたが、当初は魅力に思えた性格の明るさが、次第に明るさを通り越したおしゃべりに感じて気になってしまい、三浦さんから辞退したという。
そうこうしているうちにモチベーションが下がり、気疲れするわりに思ったような成果も得られない。一旦休会しようかと迷った矢先に、丸山さん(仮名、40代)と出会った。
「第一印象は、物腰が柔らかで優しそうな人だなと思いました。私と同じように海外生活を経験しているので共通項が多そう。私のリクエストや意見も聞いてくれるし、長く付き合っていけそうな気もしました」
普段は友人から誘われて外出することが多いという三浦さん。しかし、なぜか丸山さんに対しては思っていることが素直に言えた。見たい映画や行きたい場所があれば躊躇なく声を掛ける。われながら珍しいと思いながらも自然に行動できた。
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