桐谷健太「大阪の兄ちゃん」感覚を大事にする訳 俳優歴20年、役者以外の自分も大切にする現在

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力んでしまうと、いざという時に力が入らないんです

── 仕事だけにグッと入れ込むのではなく、生きること、生活すべてに興味を向けていった?

桐谷:そう、そのほうが僕は集中できるんですよ。例えば「俺はやるぞ、やるんだ!」ってずっと力んでいると、いざ力を入れたい時にそんなに強くない、みたいな。芝居とまったく違う世界観や、な~んにもしない時間を入れたほうがスパンっといける。なんでもそうだと思うんですけどね。

── なるほど。

桐谷:間に違うこと入れたり、自分の好きなことしたり。あえて何もしなかったり。でも役者という仕事のコアな部分は変わらないまま、いろんなところが拡大、拡張している感じなんじゃないですかね。

── 若手の頃は、どうしても自分の場所を確保するために、必死になりすぎて力んでしまうのですね。

桐谷:それはそれで素敵なことだと思うんです。僕も一点集中して他のことが見えなくなってしまうほうなんで。でもやっぱり、心を緩めて周りをファ〜っと見てみると、いい感じに力が抜けていくんですね。インパクトの瞬間に力やエネルギーを出す。以前は全部インパクトにしようと思っていたから、逆に止まっているみたいな感じだったかもしれない(笑)。力が抜けた時のほうが“らしさ”が出る気がします。みんながみんなそうかはわからないですけど。

(写真:トヨダリョウ)

── そういう考えに変わっていったのには、影響を受けた人がいるのでしょうか。

桐谷:さまざまなものに影響を受けているでしょうね。人との出会いでつくられてきている部分もあると思いますし。いろんな経験をして「あ、これかも」という瞬間はあると思う。その経験が自分を育ててくれているというか。

── 誰というのではなく、さまざまな“人”や“こと”に影響されて、今があるんですね。では最後に、映画の見どころを教えてください。

桐谷:この映画はロックンロール・エンタテインメントしてます! 物語は史実に基づいていますが、監督は「説教じみた堅苦しい映画にはしたくない」って言っていましたし、まさにそういう感じになっていると思います。ぜひ映画館で、爆音で楽しんでください。観た後にスッキリすると思うので!

── 桐谷さんのライブが同時録音なのも見どころですよね。

桐谷:はい、ラップのところ以外は全部同録で撮っています。最後のライブシーンも臨場感たっぷりです!

桐谷健太(きりたに・けんた)
1980年2月4日、大阪府生まれ。血液型O型。2002年、ドラマ『九龍で会いましょう』(テレビ朝日系)でデビュー。2008年、ドラマ『ROOKIES』(TBS系)に出演し人気を博す。以降、映画、ドラマなど数多くの作品に出演。主な作品に映画『GROW 愚郎』(2017)、『火花』(2017)、『ビジランテ』(2017)、ドラマ『JIN-仁-』(TBS系)、『龍馬伝』(NHK)、『ケイジとケンジ 所轄と地検の24時』(テレビ朝日系)、舞台『醉いどれ天使』(2021)ほか。2016年、ミュージシャンとしてアルバム『香音-KANON-』をリリース。同年『海の声』で「第58回日本レコード大賞」優秀作品賞を受賞。NHK紅白歌合戦にも出場。趣味は旅。特技はどこでも眠れること、ドラム、三線。
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