なんじゃそりゃ!? そんな漠然としたこと言われても困るで!! 当時の私はそう思ったものです。
しかし、ここに「キャラ採用」のカギが隠されていたのです……。
それでは、ヒューマンスキルとはなんなのでしょうか。それはオフィスで円滑な人間関係を築き上げるスキルです。
初対面の人ともすぐに打ち解けられ、自分の考えを伝え、相手の考えを引き出し、相手の立場になれる……。
つまりはさわやかで人の話をよく聞き、思いやりにあふれている――そんな人なんてこの世に存在するの!? 聖母!? 聖母なの……!?
共感呼応能力とでもいうこの能力がなければ、どんなに優秀であっても、この会社で働く資格はないと彼は言ったのです。そして「働け、未来のことは気にせず、今を働け」とも彼は言いました。
これは私にとって衝撃でした。
実力本位だと考えられていた外資系金融であっても、高い人間性が求められるのです。
確かにオフィスでは問題が山積みです。個人ひとりの力でそれを解決できる場合もあるでしょう。しかし、個人主義のアメリカの企業においても、他者をサポートする「よりよいチームプレーヤー」として問題解決することが、能力の前提として求められていたのです。
キャラ採用とは、この能力が高いと見込まれたポテンシャル採用だったのです。
外資系金融は能力と給料の高い人間が集まっています。中にはヒステリックで、プライドの高すぎるおかしい人たちもいます。そんな人たちはいつの間にかクビになり、姿を消していきます。
そうして生き残っていくのは能力もさることながら、「ヒューマンスキル」の高い人たちです。
この能力を磨くのはただごとではありません。さわやかで陽気、根性がありそうで、そして言われれば靴の裏までなめそうな――そんなキャラでなければ、いけません。
どうしたらそうなれるのか!?
それを含め、これから、私が見た外資系金融で働くおかしな人たち、そしてグローバルのビジネスルールなどについて、この連載でお話していければと思っています。
それでは今日はこのへんで失礼します☆
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