6年超ぶり一時110円台、ドル高トレンド継続との見方 日銀短観には反応薄、ドル高トレンド継続か

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 10月1日、午前の東京外為市場で、ドル/円は一時110.09円まで上昇し、2008年8月25日以来、約6年2カ月ぶりの高値をつけた。昨年2月撮影(2014年 ロイター/Shohei Miyano)

[東京 1日 ロイター] - 正午のドル/円

心理的節目を突破した達成感からドル売りが出やすいとされるが、市場には「ドル高/円安トレンドは継続する」との見方も多い。

ドル/円は朝方109円半ばでもみあっていたが、仲値にかけてじりじり上昇。午前11時すぎに110円に乗せ、2008年8月25日以来の高値をつけた。

市場では、短期筋が中心となってドルを買い上げていたという。オーストラリアの8月小売売上高が予想を下回り、豪ドル売り/米ドル買いの流れが強まったことも、ドル/円相場でのドル買いを誘ったとみられる。

邦銀の関係者からは「110円乗せの達成感から売りは出やすいと思うが、ドル高/円安トレンドは継続されるだろう」との声が聞かれた。この日は海外時間にADP全米雇用報告やISM製造業景況指数などの発表が予定されており、これらの指標から米国経済の回復が確認されるか注目だという。

<日銀短観には反応薄>

他方、日銀が朝方発表した全国企業短期経済観測調査(日銀短観)によると、大企業製造業・業況判断DIはプラス13となり、市場予測(プラス10)を上回った。

昨日発表の鉱工業生産が弱かったことから、短観の内容が悪ければ日銀への追加緩和期待が高まり、円安に振れる可能性もあったが、市場の反応は限定的だった。

日銀への追加緩和期待が高まる結果とはならなかったが、市場では「7─9月期の国内総生産(GDP)が下振れるようならば追加緩和への思惑が広がり、円売り圧力が強まる」(IG証券のマーケット・アナリスト、石川順一氏)との声が出ていた。

*内容を追加して再送しました。

 

(杉山健太郎)

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