楽天の「妄想力」、次に狙う革命はこれだ! エアアジアとの提携に籠められた深い意味

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2005年11月30日、TBSへの経営統合案を撤回し、資本・業務提携の協議に入ると発表(撮影:尾形文繁)

三木谷:今、要するに地殻変動が起こってるわけです。今回のEbates買収だってインターネットショッピング業界における地殻変動。だけど、そのことが見えるかどうかが重要です。

楽天はいろいろなことをやっているから、その中で見えてくる。Viberと楽天のID統合も、「統合したらどうなっちゃうの?」って考えてみる。やっぱりイマジネーションですよね。それやっちゃおうぜ、みたいな。それがずっと楽天がやってきたことですよね。妄想力というか、そういうものです。

これからも失敗はしていく

山田:妄想力ですか。妄想の結果、失敗することもあるわけですね。

三木谷:もし失敗していない会社があるのだとすれば、打ち手を十分に打っていないということ。うちで言うとTBSの買収は、残念ながら失敗に終わった。だけど、そこから勉強した。あれはコンセプトの失敗というよりもプロセスの失敗ですから。エアアジアも今の時点では絶対に成功すると思っているけど、失敗するかもしれない。だけどそんなものはマネージャブルなリスクです。

山田:野球の選手は、どんなに上手くなっても打率は10割に近づくわけではない。経営の場合はどうですか。だんだん失敗は少なくなっていきますか。

三木谷:いや、これからも失敗していくと思います。ただ、失敗をきちんと認めて、マネージしていけばまったく問題ない。失敗を恐れてチャレンジしない会社になるほうが危ない。これからも、どんどん手を打っていきます。

山田 俊浩 東洋経済 記者

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やまだ としひろ / Toshihiro Yamada

早稲田大学政治経済学部政治学科卒。東洋経済新報社に入り1995年から記者。竹中プログラムに揺れる金融業界を担当したこともあるが、ほとんどの期間を『週刊東洋経済』の編集者、IT・ネットまわりの現場記者として過ごしてきた。2013年10月からニュース編集長。2014年7月から2018年11月まで東洋経済オンライン編集長。2019年1月から2020年9月まで週刊東洋経済編集長。2020年10月から会社四季報センター長。2000年に唯一の著書『孫正義の将来』(東洋経済新報社)を書いたことがある。早く次の作品を書きたい、と構想を練るもののまだ書けないまま。趣味はオーボエ(都民交響楽団所属)。

 

 

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