今年のクリスマスが全然盛り上がらない納得の訳 若者だけじゃない、メディアも引いたスタンス
もう1つ象徴的だったのは、「パーティーも『クリスマスだからやろう』とは限らなくて、忘年会とか、誰かのお祝いでやればいいと思っています。だって無理にケーキ、チキン、プレゼントを用意しなくてもいいから気楽」「クリスマスって決まっているものが多くて、お金がかかりますよね。ハロウィンのように自分らしさを自由に出して楽しめる感じもないし」という大学生グループの声。
確かにクリスマスは、「お金をかけて決まった形式のイベントを楽しむ」というニュアンスが強く、ハロウィンと比べると自由度は少ないのでしょう。また、同じ年末で言えば、カウントダウンのほうがお金はかからず、自分らしさを自由に出しながら、集まって盛り上がれるイベントに見えます。
さらに1つ加えるなら、かつてホールケーキとチキンにはクリスマス特有の特別感がありましたが、現在ではそれほどでもなくなりました。言い方を換えると、「ケーキは『誕生日とクリスマスしか食べられない』という時代ではなくなった」ということ。ひいては、クリスマスそのものも、ハロウィンなど別の魅力的なイベントが増えたことで特別感が薄れてしまったのでしょう。
「クリスマス」は若者の逆トレンドに
社会人グループから聞いた言葉で最も驚かされたのは、「クリスマスがどうとかインスタにアップするのは恥ずかしい」「ケーキやツリーをSNSにアップするのは、おじさん、おばさんのすること」という声。
つまり、クリスマスを古いものの象徴として見ていて「逆トレンドのようになっている」ということでしょう。これは「クリスマスはお金をかけるイベント(バブル期っぽい)」「クリスマスは恋人同士のイベント(恋愛依存っぽい)」というイメージが、コスパや仲間を重視する若者世代にフィットしないからです。
さらに、同調圧力があるのか、孤立を恐れているのか、「彼氏と食べたクリスマスディナーをインスタにアップするのはイタイと思ってやめたことがあります」「イルミネーションもクリスマスと関係ないものを選んでアップしました」と話す女性もいました。
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