“メディカルプア”を救え! アクサ生命の新がん保険

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35%が解雇か退職 深刻ながん患者の就労

がん患者の就労支援のためのNPOを立ち上げた桜井なおみさん(43歳)は、自らも37歳のときにしこり(乳がん)が見つかり、手術入院した。退院後の今も治療を続けている。「抗がん剤の点滴投与もつらいが、リハビリもつらい。再発も心配。でも、死ぬことより、おカネのことのほうがもっと心配」と闘病の日々を振り返る。

通院治療とはいえ、会社を休んで通院する日々。病院で複数の治療や検査を受けると、「保険がきいても1回で最低2万~3万円はかかる」(桜井さん)。体調もなかなか元には戻らない。会社では建設関係の大きなプロジェクトも任されるほどバリバリ仕事していたが、乳がんを契機に、大きな仕事を任されることはなくなった。それどころか、通院治療のため有給休暇をどんどん使わざるをえず、やがてゼロになった。「いづらくなった」(桜井さん)。復職して1年後、ついに会社を辞めた。

そこから、ハローワークに週4日通う生活が始まった。がん患者の再就職は難しかった。「なんとかパートで稼いだおカネは、検査代で消えた。ワーキングプアといわれる人たちがいるけど、私の場合は“メディカルプア”。身体障害者の就労支援はあっても、がん患者への支援はない」と桜井さんは言う。

実は、桜井さんのような女性は決してレアケースではない。乳がんの罹患年齢が若年化、しかも罹患率も高まっている中で、独身女性のメディカルプアは増えている。がん患者であると告白すれば、再就職は難しいのが現状だ。こうした状況の中、手術・退院後も通院治療が続き収入が減少する一方で、治療費負担が重くのしかかる。「既存のがん保険は入院日数に対して給付される商品が主流なため、長期にわたる治療の実態と保険の機能との間にギャップがある」(松田専務執行役員)。

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