あの「ちくわぶ」に彼女がどっぷりハマった理由 「おでんでしか食べない」衝撃受けた友人の言葉

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「ちくわぶ料理研究家」を名乗り始めて1カ月も経たないうちに、友人が経営する古書カフェで「ちくわぶナイト」と題したイベントを開催。ちくわぶを使ったさまざまな料理を作り、参加者にフルコースで振る舞った。

「ちくわぶ自体に味がない分、味を染み込ませて調理したらすごくおいしくて。ちくわぶを唐揚げ風にしたり、薄く切ってチップスにしたり……。イベントではそういう料理をフルコースで出したり、ゲストを呼んでトークショーを開催したりしていました」。

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当初は参加者がまばらだった「ちくわぶナイト」だが、人気サイト「デイリーポータルZ」にイベントの記事が掲載されるとSNSで話題に。以降、さまざまなメディアで取り上げられ、10年間で約50回も開催される人気イベントになった。

そこから徐々に知名度を高めていった丸山さんは、先述のとおり2019年5月に『マツコの知らない世界』に出演。同年11月には、初の著書となる『ちくわぶの世界』を上梓。「ちくわぶの魅力を全国に広める」という夢を抱き、一層「ちくわぶ料理研究家」の活動に尽力する。

「東京名物にしちゃえ!」

しかし、ちくわぶを“全国区”にするのは簡単ではなかった。大阪の「お好み焼き」や山梨の「ほうとう」をはじめ、各地域に独自の粉もん文化があるため、そこに割って入るのは難しい。

また、ここ数年の健康ブームも、ちくわぶにとっては逆風となった。

「小麦粉で作られていてカロリーがあるので、ダイエットはダメ。健康効果も、ほぼないんですよね。肌が綺麗になるとか、そういうのもない。だからヘルシーとかではまったくアピールできないわけです」

そこで丸山さんは、方針転換。ちくわぶを“全国区”にするのではなく、まずは東京に根付かせることに注力する。

「東京近郊でしか食べられていないのを逆手にとって、東京名物にしちゃえばいいんじゃないかと考えるようになって」

また昨今の“菜食ブーム”を受けて、最近はヴィーガン(完全菜食主義者)やベジタリアン(菜食主義者)から、ちくわぶが注目されているという。

「ヴィーガンやベジタリアンの方が食べている大豆タンパクは、値段が高いんですよ。あと下処理が面倒くさい。それに比べてちくわぶは120円~150円で買えて、下処理もいらない。私も最近は『お肉の代わりに使ってください』とよく言っています」

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