ジェフ・ベゾス自宅前「ギロチン設置」の深刻背景 金持ちが「共にコロナと闘おう」と宣言する欺瞞
2020年6月、マンハッタンのジェフ・ベゾスの家の前に抗議デモ隊がギロチンを設置した。なぜか。この背景を読み解くには、アメリカにはびこる「縁故主義」を知る必要がある。
権力者と金持ちは「夕食会」で仲良くなる
政府がコロナ禍に対する経済的支援に乗り出したとき、誰が最初に施しを受けるか予想がつくだろうか。最も大きな政治権力を持つ人々――すなわち金持ちである。
ロビイスト、弁護士、広報担当者がそのお先棒を担いでいることは間違いないが、本当の理由は別にある。それは、さらに狡猾で油断のならないもの、つまり縁故主義だ。
ここで言う「縁故主義」とは何か。
私はテック企業の幹部を批判する記事を書くことが多いが、その当事者に会うのはほとんど断っている。1つには自分は内向的で、初対面の人に会うのがつらいからだ。もう1つは、直接会うことで親近感が生まれるのを恐れているからだ。
誰かに会うと、1人の人間としてその人を好きになったり、共感したりする。するとその人たちの行為を客観的に見られなくなる。成功した企業の上級幹部たちはとても頭がよくて、興味深い仕事に関わり、内部情報に通じている。人付き合いのうまさで、その地位についている部分もある。
そういう人に会えば、好きになる可能性が高い。だから私は会わないようにしている。
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