「ザ・ビートルズ」を8時間かけても今見る価値

「指輪物語の巨匠」のディズニープラス独占作品

伝説のロックバンド、ザ・ビートルズのラスト・ライブのノーカット完全版が含まれる計約8時間のドキュメンタリーシリーズ『ザ・ビートル ズ:Get Back』。ディズニープラスにて 全3話見放題で独占配信中 ©2021 Disney ©2020 Apple Corps Ltd. ©2021 Apple Corps Ltd. All Rights Reserved.
この記事の画像を見る(4枚)
Netflix、Amazon プライム・ビデオ、Huluなど、気づけば世の中にあふれているネット動画配信サービス。時流に乗って利用してみたいけれど、「何を見たらいいかわからない」「配信のオリジナル番組は本当に面白いの?」という読者も多いのではないでしょうか。本記事ではそんな迷える読者のために、テレビ業界に詳しい長谷川朋子氏が「今見るべきネット動画」とその魅力を解説します。

劇場公開ではなく、なぜ配信なのか

2021年11月末からディズニープラスで公開された『ザ・ビートルズ:Get Back』はファンにとって必見の作品でしょう。ただし、これを楽しむのにファンであることが必須条件ではありません。今見るべき理由は、ドキュメンタリー作品としての新しい価値を見出していることも大きいです。3部構成の計約8時間にわたる映像体験の中で巨匠ピーター・ジャクソン監督の執念すら感じます。

『ザ・ビートルズ:Get Back』では、ジョン・レノン、ポール・マッカートニー、ジョージ・ハリスン、リンゴ・スターの4人が、1969年1月に曲作りを行うセッションの様子が映し出されています。名曲「レット・イット・ビー」や「ゲット・バック」を含む、新曲14曲をゼロから創作する過程から、彼らにとって最後のライブとなったロンドン・アップルスタジオ屋上での42分間の“ルーフトップ・コンサート”まで、その映像はどこを切り取ってもファンにとって歴史的瞬間。これを見届けることができるのは、ディズニープラスでのみ。加入のハードルを乗り越える必要があります。

この連載の一覧はこちら

当初は劇場で公開される約2時間半の長編映画として計画されていたそうです。それが何故延長し、配信されることになったのか。その理由をアメリカ最大手のエンターテインメント誌Varietyの独占インタビューでピーター・ジャクソン監督自ら語っています。

これによると、コロナ・パンデミックが起こった2020年3月に、ディズニーが当初計画していた2020年秋の劇場公開時期を1年延期することを決めたことが大きなきっかけとなっています。編集期間が1年延びたことで、57時間以上の映像と150時間以上の音源の中から使える素材を改めて見直し、見落としていた価値ある映像に気づくことができたというのです。そのため、2時間半の映画からまずは6時間の超長編映画へと計画が変更されていったというわけです。実際に完成した作品はさらに2時間増加した約8時間の超大作となっています。

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事
  • フランスから日本を語る
  • iPhoneの裏技
  • 賃金・生涯給料ランキング
  • ボクらは「貧困強制社会」を生きている
トレンドライブラリーAD
人気の動画
東芝、会社「3分割」に残る懸念
東芝、会社「3分割」に残る懸念
ウエルシアがイオンと挑む「ドラッグストア飽和」打破の勝算
ウエルシアがイオンと挑む「ドラッグストア飽和」打破の勝算
百貨店の最終兵器「外商ビジネス」が抱える難題
百貨店の最終兵器「外商ビジネス」が抱える難題
節約志向で「安い食品ばかり買う」人の重大盲点
節約志向で「安い食品ばかり買う」人の重大盲点
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
「非財務」で生きる会社、死ぬ<br>会社 企業価値の新常識

今や株価を決める最大の要因は「非財務情報」というのが世界の常識に。優れた開示を行えば企業価値の向上につながる一方で、開示が不十分だと株を売られるリスクも。企業価値の新常識をめぐる混乱とその対処法に迫りました。

東洋経済education×ICT