トラが人を襲う事件が19世紀末から増え始めた訳 2022年の干支で絶滅危惧種でもあるその生態
ジャガーはトラと同じネコ科の動物で、南アメリカの森林に生息する肉食哺乳類の代表です。ジャガーによる人間を襲撃する事件も起こっています。
2008年6月、ブラジル中央部のマットグロッソ州で、川で漁を行っていた男性がジャガーの襲撃にあい、死亡しました。男性は夜間にテントで寝ているところを襲われました。ジャガーはヒョウやトラなどと違い、人間を襲うことはほとんどありませんが、ブラジルでは、2007年と2010年にもジャガーが人間を襲撃する事件が起き、負傷者が出ています。
これらの事件が起こる背景には、農地や鉱山開発のため森が切り開かれ、ジャガーのすめる場所が少なくなっていることが関係していると考えられています。
ジャガーは南アメリカ大陸で最も大きなネコ科の動物です。模様はヒョウに似ていますが、身体付きはヒョウよりもがっしりとしています。木登りや泳ぎがうまく、鋭いきばや強力な前あしで、ペッカリーなどの哺乳類やワニなどを捕らえます。人間を積極的に攻撃することはありませんが、人間が襲われる事件がまれに起きています。
ライオンやワニも近寄らない危険生物「カバ」
カバは日本の動物園でも飼育されていて、親しみのある動物の1つですが、生息地であるアフリカでは、たびたび人間を襲う事件を起こしています。
2014年11月、アフリカ西部のニジェール川でカバが渡し舟を攻撃し、乗客18人中、13人が死亡しました。場所はニジェールの首都ニアメの近くで、川を渡って通学していた12~13歳の子ども達が犠牲になりました。アフリカではカバによる被害はとても多く、年間で500人以上の死者が出ています。生息している場所が町や村に近く、人間だけではなく、放牧しているウシが襲われる事件もしばしば起きています。
カバは陸地にすむ動物ではゾウ、サイに次いで3番目に大きく、大きなものは約3tにもなります。攻撃的な性質で、縄張りに入ってきたり、危害を加えてきたりする相手には、鋭いきばで攻撃します。下あごの鋭いきば(犬歯)は、成長すると長さ50cm、重さ1kgを超える大きさになり、口は150度もの角度に開きます。
川で洗濯をしている人や漁をしている人、泳いでいる人などが襲われることも多く、数多くの野生動物がいるアフリカでも、特に危険な動物です。大人のカバには、ライオンやワニも近寄りません。
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