北京冬季五輪「外交的ボイコット」巡る重要な論点 自民・佐藤氏「日本は疑念を持たれてはいけない」
腰砕けな日本の姿勢
佐藤氏は、「日本の外交は人権について『協調と対話』を基本にすると言うが、中国が絡むと『無言と二股』になる。日本は人権より金かという疑念を持たれては絶対にいけない」と強調した。
そのうえで、「政府は政府高官を送らないといっても、『外交的ボイコット』という言葉は使わず、『人権問題が理由』とも言わないと思う。『総合的に勘案して適切な人間を派遣した』というレベルだろう」とも指摘した。
玉木氏は、「今の中国の人権状況を日本は認めたという誤ったメッセージになるので、政府高官を送るべきではない」と述べた。
また、「今の中国の人権状況に対して、政府、国会が明確なメッセージを出していないことは問題」と指摘。
今国会でも対中非難決議を行えなかったことについて、自民党の責任に触れ、「腰砕け」と非難した。
佐藤氏は、「玉木氏の指摘のとおりで非常に残念だ。議会がまず(対中非難)を決めてから、政府が態度を示す。それが普通の国」と述べた。
番組レギュラーコメンテーターの橋下徹氏(元大阪市長、弁護士)は、中国の人権問題は五輪後も続くことを念頭に「五輪が終わったあとの外交はどうするのか。断交するのか」と指摘し、五輪期間中に限った外交的ボイコットのあり方に疑問を呈した。