プレゼンのヘタな人が知らない「話し方」3大要素 内容や演出が物足りなければ人の心は動かせない

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話して人の心を動かしたいのなら、まずは話す内容を一字一句原稿に書いて可視化しましょう。そうすることで、きちんとメッセージが伝わるものになっているか推敲することができます。箇条書きで話しているとそうはいきません。普通は、必ず無駄な内容やことばが入ってしまうからです。

それでも原稿は書きたくないという人もいます。理由は「原稿があると棒読みになるから」「フリーで話したほうが自分らしさが出るから」と言う人が多いです。

ビジネスで必要なのは「話し方」+α

前者の理由から反論しますね。棒読みになる原因は2つ。1つは、原稿が話して伝わるものになっていない。つまり原稿のブラッシュアップが足りない。もう1つは、そもそも話す練習をしていない。ただ原稿を書いただけでは棒読みになるのは当然。何度も口に出し、言いにくいところは修正しながら、原稿無しでも話せるようになって初めて、棒読みに聞こえなくなるものです。これはプロでも同じです。

『元NHKアナウンサーが教える 話し方は3割』(中央経済社)。書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします。紙版はこちら、電子版はこちら

後者の「フリーで話したほうが自分らしさが出るから」という人は、何のために話しているのか、もう一度考え直した方が良いと思います。というのも、聞いているほうの立場からすれば、「あなたらしさ」なんて求めてはいないからです。求めているのは、あなたがわかりやすく話してくれているかということ。あなたらしさにこだわっているなら、厳しく言うと自己満足以外の何者でもありません。

厳しい言い方になりました。すみません。少なくともビジネスの中では「話し方がうまい」=「プレゼンがうまい」とはならないことはおわかりいただけたかと思います。「話す行為そのもの」「話す内容」「演出」。これらをはっきりと区別して、全てが高いレベルで実施できて初めて、心を動かすプレゼンやスピーチができるのです。

次回からは、それぞれの項目の具体的なお話をしていきますね。

松本 和也 プレゼン・スピーチコンサルタント、元NHKアナウンサー

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まつもと かずや / Kazuya Matsumoto

兵庫県神戸市生まれ。私立灘高校、京都大学経済学部を卒業後、1991年、NHKにアナウンサーとして入局。奈良・福井の各放送局を経て、1999年、東京アナウンス室に。2016年6月退職。同年7月から「株式会社マツモトメソッド」代表取締役。ビジネスで必要な「理解しやすく」「説得力のある」伝え方を徹底的に磨く指導が特徴。話し方はもちろん、原稿・スライドの構成までトータルでサポート。テレビ司会の豊富な経験から得た、画面越しに伝える実践的なノウハウが好評を博している。著書に『心に届く話し方65のルール』(ダイヤモンド社 2017年)。

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