仕事のできない人はメールの推敲ができていない 「急いでいる時こそ読み直す」ことが必要だ

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普段、自分が書いて送ったメールを見返すことは、あまりないと思います。

そこで突然ですが、最近あなたが仕事で送ったメールを10通ほど、見返してみてください。

自分のメールから、何か気づくことはありませんか?

わかりやすく、感じのいい文面になっているでしょうか?

「この文章、もっとわかりやすくできたな」

「打ち間違いや変換間違いをしていた」

という文章が、誰でも1カ所はあると思います。

なぜ、今メールを見返していただいたかというと、

・自分のメッセージがずっと表示されているチャットと比べて、メールは一度送ってしまうと自分ではあまり読み返す機会がない

・メールでの書き間違いなどは、よほどのことがなければ指摘されることがない

からです。

このことに関連して、多くのベストセラーでは、「文章を推敲すること」の重要性に触れていました。推敲とは、文章を見直し、より良く修正することです。

ジャーナリストで読売新聞論説委員の竹内政明さんが、著書『書く力』(朝日新聞出版)で、

「頭から書き始めて、そのまま書き終えたものが、人様に読んでもらえるような文章になっているなんてことは、期待してはいけません」

と書かれているように、文章のプロは、文章を推敲することの重要性を強調しているのです。

◆推敲の4つの目的
● 誤字(変換ミス)・脱字(書き落とした文字)をなくす。
● 文字(文)を付け加えたり、削ったりして読みやすくする。
● 情報に間違いがないかを確認する。
● よりわかりやすい表現に差し替える。

理想的な「読み直し」の方法

ベストセラーに書かれていた「推敲のポイント」をまとめると、次のようになります。

◆推敲の4つのポイント
● 時間を置く
● プリントアウトする
● 声に出す(音読)
● 他者の目を入れる

この4つのポイントは、どれも、読み終わった文章をなるべく客観的にとらえて読み直すためのものです。

なかでも、もっとも多く挙げられていた重要なポイントが、「時間を置いてから読み直す」ことでした。文章のプロは、「理想は1週間、最低でもひと晩」は、時間を置いたほうがいい、とまとめていました。

次ページ「最低1回」は読み直して
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