「GAFA+X」が名門大学と組んで起こす世界の変化 コロナ後において若い世代に託される期待
議論をオンラインにすればすべてが解決するわけではないが、従来の教室でのディスカッションよりも効率的に、学生の関与を引き出す可能性を開いたというのだ。
画面上で育った若い世代は、私たちの世代の理解を超えるレベルで、オンラインでの交流に抵抗がないということである。
だとすれば、この新しいメディアに真剣に取り組んでいる大学と教授たちは、今後の数年で大きな優位性を獲得することになるだろう。たしかに、オンラインなら教室ではできない学習機会を用意できるかもしれないのだから。しかし、それ以上に重要なのは“規模を拡大”できるということだ。
テクノロジーによって、さまざまな軋轢や、経営陣が高い価格を維持するために建てた施設、そして距離というものが意味を持たなくなりつつある。高等教育への新しいテクノロジー導入は、本当の意味で社会を変えるかもしれない。
規模の拡張ができれば、個々の大学が自分の領域を格段に広げられる。これは過去半世紀で最大の不公平──人為的につくられたエリート教育の希少性──を正せる可能性がある。(208ページより)
規模の拡張ができれば、個々の大学が自分の領域を格段に広げられる。これは過去半世紀で最大の不公平──人為的につくられたエリート教育の希少性──を正せる可能性がある。(208ページより)
テック企業と教育とのコラボ
規模はエサであるとギャロウェイ氏は表現している。それはジャングル最大の捕食者──ビッグテック──を、それまでほとんど注目していなかった事業へと引き寄せるのだと。
つまり、毎年、売り上げを何十億ドルも増加させなければならないビッグテックにとって、教育機関との提携は大きなチャンスになるということだ。
巨大テック企業(や一部の中小テック企業)が世界的な有名大学と提携して、4年間で得られる学位の80%を従来の半額で提供するようになるだろう。これはアナログ分野では史上最速で成長する消費者ブランドの美味なる組み合わせだ。
MITとグーグルが共同で、2年間のSTEM(科学・技術・工学・数学)教育のプログラムをつくるのもいい。
キャンパスと立地にまつわる神話や魔法は、いまや制約要因ではなくなった。まもなくほとんどの教育課程がハイブリッドとなり、最高のブランド大学への入学者が大幅に増加するだろう。(208ページより)
MITとグーグルが共同で、2年間のSTEM(科学・技術・工学・数学)教育のプログラムをつくるのもいい。
キャンパスと立地にまつわる神話や魔法は、いまや制約要因ではなくなった。まもなくほとんどの教育課程がハイブリッドとなり、最高のブランド大学への入学者が大幅に増加するだろう。(208ページより)
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