安全に「大人の階段を上りたい」Z世代がハマる遊び 冒険したいが無謀なことはしたくない?

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以上、さまざまな「ミステリアスステップ」について取り上げた。コロナ禍に置かれた若者たちは、遠出や音楽フェスに行けなくなった代わりに、身近で気軽に背伸びをする経験を通して、退屈な日々からの脱出を図ろうとしているようだ。

ウィズコロナではもちろん、アフターコロナでも、若者にとっての気軽な背伸び体験としての新たな「ミステリアスステップ」コンテンツが生まれてくるかもしれない。

原田の総評:チャレンジするのにも「安心感」が必要

コロナ禍におけるZ世代の若者たちの「新しいチャレンジ欲求」に関するレポートはいかがでしたでしょうか?

彼らはコロナ禍で膨大な暇な時間のあるうちに、コロナ前にチャレンジしなかったことに挑みたいという欲求を持つようになりました。

とはいえ、距離の遠いものに憧れ、刺激を求めて無謀なチャレンジもしがちだった昭和・平成の若者に比べると、今のZ世代は距離の近いものに憧れ、そこまでの刺激を求めず、チャレンジするのにも「安心感」が必要になってきています。

そんな彼らの「安心感」と「チャレンジ欲求」を同時に満たしたものが今回のコロナ禍における「ミステリアスステップ」なのだと思います。

若者の車離れ、お酒離れ、海外離れ、恋愛離れ――。「若者の〜離れ」が叫ばれて久しく経ちますが、これからの若者を掴めずに困っている企業はぜひこの「ミステリアスステップ」の事例を知り、彼らが望む「大人の階段」を用意したうえでのマーケティングをするとよいかと思います。

原田 曜平 マーケティングアナリスト

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はらだ ようへい / Yohei Harada

1977年生まれ。慶応義塾大学商学部卒業後、博報堂に入社。ストラテジックプランニング局、博報堂生活総合研究所、研究開発局を経て、博報堂ブランドデザイン若者研究所リーダー。2018年よりマーケティングアナリストとして活動。2003年、JAAA広告賞・新人部門賞を受賞。著書に『平成トレンド史』『それ、なんで流行ってるの?』『新・オタク経済』『寡欲都市tokyo』などがある。YouTubeはこちら

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