9月3日に、安倍晋三内閣は内閣を改造した。結果的に見れば、改造新内閣の閣僚が決まっても、本連載の前回コラム「安倍内閣改造、財政で重要な「3つのポスト」 注目は「女性閣僚」だけではない」で言及したことは、今年内は引き続き注目点となろう。
2015年10月の消費税引き上げを見送るとどうなる?
前回は詳述しなかったそれ以外の注目点として、消費税率引上げの最終判断がある。内閣改造後の閣僚への記者会見でも、この点についてしきりに質問が出ていた。
最終判断をするのは安倍首相である。この構図を踏まえれば、閣僚も自民党幹部も、断定的な主張は言えず口ごもる。安倍首相も、最終判断はまだだと言い続けている。政権の求心力を高めるにも、最終判断を早期にコミットしない方が得策というのは政治の定石なのだろう(財政運営面では、将来見通しが立てにくくなるという欠点を持つが)。
消費税率を2015年10月に予定通り10%に引き上げれば、本稿は杞憂になる。ただ、もしも引き上げないとしたらどのようなことが起こりうるか、ちょっとした頭の体操をしてみよう。
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