国民が受け身のままでは、改革はできない 見えた!新しい「この国の会議のかたち」

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「国・行政のあり方に関する懇談会」の模様。初回は従来型の会議(左上)だったが、2回目以降は政府の会議にはほぼない車座形式(中上)、3回目はワークショップ形式に(右上)。議場ではiPadを使って討論し(左下)、7回目は新式の民間会議室で行ったり(中下)、最終回には座席を立って議論を深めた(写真は内閣官房行政改革推進本部事務局提供)

そもそも、行政改革は何のために行うのか。「公務員バッシング」という憂さ晴らしのために行っているわけではない。民主主義国家として、主権者たる国民のニーズを、行政においてよりよく反映できるようにするための改革こそが、行政改革だろう。 

17人中10人が女性!斬新だった「行政のあり方懇談会」

行政改革の具体策は重要だが、具体策ばかりに目が奪われていると、「木を見て森を見ず」。ここはいったん原点に立ち返り、何のために行政改革を行うのかを、民主主義国家における国民一人ひとりのあり方にまで根ざして、考えることも必要だ。とはいえ、「国家」とか「行政」という硬いイメージで難しい専門用語を羅列して議論しても、親近感はわかないのではなかろうか。

6月12日、「国・行政のあり方に関する懇談会」の最終回の会合が開かれた。この懇談会は、個人の主体性、成長のダイナミズム、最低限度の生活を保障するセーフティネットなど、将来の持続的な社会像・国家像やその中での国や行政のあり方を検討することを目的に、昨年10月から11回にわたり開催された。このテーマからすれば、またもや型通りの国の会議での議論、と思われるかもしれない。

しかし、この懇談会では、行政改革担当大臣の下で、国民に分かりやすいかたちで議論し、幅広い世代に訴えかけるため、次世代を担う30代・40代の若手や女性を中心に構成。従来の行政改革にとどまらない、新しい行政の革新の方向性を探ることに挑戦した。筆者もその一員として参加したが、かつてないほど斬新な展開だった。

メンバー構成がそれを予感させた。17人のメンバーのうち過半の10人が女性、平均年齢が約40歳。少子化対策や女性の活用などの会議ではない場で、しかも行政改革の部局という、どちらかというと玄人はだしの会議で、女性が過半を占めることは前例がない。

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