ピクサー、東映、ジブリ--アニメ産業、若手育成とヒットの関係

子供たちは歓声を上げ、大人たちはハンカチ片手に涙する。公開中の米ピクサー映画『トイ・ストーリー3』は、過去2作にも増して子供も大人も楽しめる内容に仕上がった。

最近のピクサーの勢いはすさまじい。2006年以降は毎年1本のペースで作品を世に出し、すべてが大ヒット。これに対し、日本を代表するアニメ制作会社、スタジオジブリが作品を仕上げるのは2~3年に一度。なぜ、ピクサーは安定したペースでヒット映画を作れるのか。

ピクサーを活気づける 世代交代とチーム力

ピクサーを語るうえで外せないのが、天才、ジョン・ラセターの存在。もともとディズニーの手描きアニメーターだが、CGアニメの可能性に早くから着目。ディズニーを飛び出し、ピクサーに入社した。

1995年に長編映画第1作『トイ・ストーリー』を大ヒットに導き、その後もヒット作を連発。映画監督としての地位を不動のものとした。

ラセターのすごさは、ここで監督業から退き、製作総指揮という映画製作全体を見るポジションに専念したことだ。通常、映画監督は自らメガホンを取ることにこだわるものだが、そこをあえてこらえ、同僚や後進に道を譲った。

結果として多くの人材に監督の機会が与えられることになり、毎年継続して作品を生み出す体制ができ上がったのだ。

ラセターは「監督業も製作総指揮も両方好き」と言う。

「監督はすべてのプロセスに詳細にかかわっていくが、製作総指揮では監督やスタッフに細かいことまでは指示しない。でも僕がその人のところへ次に行ったときには、僕がイメージしていたものよりいいものができている。僕の周りには才能あふれる人がたくさんいるからね」。

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