ピクサー、東映、ジブリ--アニメ産業、若手育成とヒットの関係

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ピクサーでは、1本の映画が企画されてから完成するまでに4年かかるという。つまり、年1本公開するためには、最低でも4チームが必要。その各チームがお互いに協力し合うこともある。

「4カ月ごとに各チームの監督・プロデューサーが全員集まって、1~2日かけてその時点ででき上がっているストーリーをすべて見て、厳しい目で評価し合う。どこかのチームに問題があったら、自分がやっている作業をいったん中断してでも、必ず解決する」(『トイ・ストーリー3』のプロデューサー、ダーラ・K・アンダーソン)。

彼女自身、仕事の合間を縫って、『カールじいさんの空飛ぶ家』制作に協力した。「この映画のプロデューサー、ジョナス・リベラは私の教え子。いろいろアドバイスしたわ」。

こうした会議が実を結び、でき上がる作品には魅力的なアイデアが満載だ。たとえば『トイ・ストーリー3』には、バービー人形の彼氏、ケンが登場するが、これが軽薄な衣装持ちという、ニヤリとさせられる設定。スタッフ全員が面白がって作っていることが作品を見ているとよくわかる。

さて、アンダーソンの“教え子”リベラだが、95年にピクサーに入社して最初の仕事はアシスタント職だった。「それこそ床掃除のような仕事」と、リベラは振り返る。

「でも社内では、つねに企画を募集していて、チャンスがそこら中に転がっている。やる気さえあればどんどん上に行けるんだ」。

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