議論が進まない「ダメ会議」を救う3大テクニック 「ファシリテーション」の本質を知っていますか

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会議でもトーク番組でも、冒頭からいきなりフルスロットルのテンションで始まることは、まずありません。誰しも序盤はアイドリング状態であり、場の様子をうかがいながら、という雰囲気になりがちです。

そこでファシリテーターは、とにかくたくさん話をしてもらうことに注力すべきで、序盤にどこまで意見を言わせることができるかによって、その後の議論の深さが決まると言っても過言ではありません。

まず意識していただきたいのは、会議の序盤は議論の材料を集める時間にあてるべき、ということです。大切なのは、安心して話せる場であるとその場の人たちに認識してもらうことで、序盤は出された意見に対する否定的なコメントを、できる限り排除していく努力が必要です。言いたいことを自由に言ってもらい、それに対する反論が出そうであれば「ご意見がある方はのちほどお聞きしますので、まずは○○さんのご意見をうかがいましょう」と、すかさずカットインしていきましょう。

当然、ファシリテーター自身も、序盤は相手の意見を引き出すことに全力を注ぎます。「そうですか~」「どうしてそう思うのですか?」「なるほど~」と、相手の話に関心があることを態度で示し、可能な限り深いところまで相手の考えを引き出します。

ここでは、相手の意見を評価する姿勢を持ってはいけません。仮に、明らかに同意できないものであったとしても、相手が何を考えているのか、なぜそう考えているのかをすべて話してもらうことに徹しましょう。

話し下手な人をさりげなくサポートする方法

会議には、必ずしも話し上手な人ばかりが集まっているわけではありません。当然、話すことが苦手な人もいるはずです。

そんな人をさりげなくサポートして、会議がスムーズに進むよう手を尽くすことも、ファシリテーターの大切な役割です。たとえば場なれしていない新人に冒頭からコメントを求めるのは、無理があります。場の雰囲気をやわらげるために、最初のうちはできるだけ弁の立つ人を中心に話を回していき、口下手な人には様子を見ながら「どうですか○○さん。ここまで聞いていて何かご意見ありますか」と、緩めに話を振ってあげるほうがいいでしょう。

それでも相手がしゃべりにくそうにしていたり、言いたいことはあってもうまく言葉を見つけられずにいたりするようなら、かけ合い形式で話を引き出してあげてください。

「○○さんは、以前こんな話をしていましたよね?」と質問をして話をつなげたり、「そうですか、それはたいへんでしたね。そして、その後はどうされたんですか」と話しやすいように水を向けて、それとなく助け舟を出してあげるのです。

本来、進行役は必要以上に言葉を重ねるべきではありませんが、こうして間を埋めてあげることは、不慣れな発言者の安心感を誘います。ファシリテーターがあえて発言を積み重ねることで、相手に頭の中を整理する時間を与えるわけです。

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