和田アキ子への批判が「強い応援」に激変した事情 今、TikTokでバズる71歳歌手の圧倒的なすごみ

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71歳とは思えない歌声の力強さ、伸び、リズム感。それでいて、酸いも甘いもかみ分けた71歳らしい深み、余韻、説得力。和田さんがこれらを併せ持つことができるのは、「NHK紅白歌合戦」から遠ざかっていた約6年弱の間も、声や体のトレーニングを地道に続けてきたから。もともと和田さんは60代に入ってからボイトレに力を入れはじめたそうであり、デビュー54年の大ベテランながら日々の鍛錬を怠らない姿勢に感心させられます。

あらためて「NHK紅白歌合戦」の出場が途切れた2016年11月を振り返ると、和田さんは「今回は(紅白を)見たくない」「毎日泣いた」「言いたいことはいっぱいある」などと悔しさを隠そうとしませんでした。当時は「往生際が悪い」「ずっとヒット曲がないくせに」などの批判が多数派を占めていましたが、そんな逆境下においても歌への情熱は失われていなかったのです。

和田さんは今なお「歌の仕事は緊張して手が震えるし、冷や汗が出る」ことをたびたび明かしていますし、「だから自信を持てるように練習しておくしかない」とも語ってきました。そんな日々の準備や努力、緊張感の継続が歌声のキープにつながり、今回のヒットにつながったのでしょう。

実は右目がほぼ見えなくなっていた

和田さんが歌に対する準備や努力を怠らなかった一方、世間のイメージは停滞したまま。そのコメントがネットニュースになるたびに批判的な声が飛び交い続けていました。しかし、風向きが変わりはじめたのは、今から3年前の2018年。Mr.シャチホコさんが和田さんのモノマネで多くの番組に出演し、次々に爆笑をさらっていきました。

Mr.シャチホコさんのブレイクによって和田さんは間接的にイジられ続け、“パワハラの象徴”から“笑いを誘う対象”にポジションチェンジ。また、和田さん自身、ディフォルメされていたにもかかわらずMr.シャチホコさんのモノマネを好意的に受け入れ、むしろ背中を押していました。それまで和田さんを“パワハラの象徴”とした目で見ていた人々も、モノマネを通して和田さんに親近感を抱きはじめていたのです。

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