BTS、イカゲーム…韓国エンタメ圧倒的人気の必然 世界中で共感を集める理由はどこにあるのか

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K-POPアーティストが政治について語ることはほとんどないが、彼らの音楽は韓国の活発な抗議文化の中で大きな存在感を示している。ソウルの梨花女子大学の学生が、2016年に全国的な反政府運動につながったデモ活動を始めたとき、少女時代の「Into The New World」が歌われた。男性アイドルグループg.o.dの「One Candle」は、パク・クネ(朴槿恵)前大統領を退陣に追い込んだ「ろうそく革命」の非公式なアンセムとなった。

韓国の若者文化に関する本の著者であるイム・ミョンムク氏は語る。「韓国のコンテンツの圧倒的な特徴は、その戦闘性にあります。それは、人々の上昇志向への欲求不満、怒り、大衆運動への動機などを表現しています」。

パンデミックで世界の視聴者が「共感」

多くの人々がパンデミックによって引き起こされた大きな不安や恐怖を処理するために家に閉じこもっている今、世界の視聴者は以前よりもこのようなテーマを受け入れやすくなっているのかもしれない。

『K-Pop Idols』の共著者である慶一(キョンイル)大学校のイ・ハクジュン教授は「韓国のクリエーターは、海外の面白いものをすぐにまねして、より面白く、よりよくすることで自分たちのものにすることに長けている」と述べている。

『ブルガサル』の撮影現場では、空気中に充満するスモッグ、湿った床に落ちる水滴、銃で撃たれた男の「悲しくて哀れな」表情など、シーンの細部を正確に再現するために、何十人ものスタッフが慌ただしく動き回っていた。

このドラマの超自然的なプロットは、アメリカのテレビ番組でおなじみの『X-ファイル』や『ストレンジャー・シングス 未知の世界』を彷彿とさせるが、チャン氏は「eopbo」という、いい行いも悪い行いも死後の世界に影響するという韓国にある信仰をドラマの中心に据え、韓国ならではの悲劇を生み出した。

韓国のコンテンツが海外で成功している近年の情勢を踏まえ、チャン氏はこの新しいシリーズにも視聴者が集まることを期待しているという。「つまりこういうことです。韓国で売れるものは、世界で売れる」。

(執筆:Choe Sang Hun記者)
(C)2021 The New York Times Company

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