避けられない「株価の暴落」はいつ起きるのか 早ければ11月8日以降すぐに「Xデー」は来る?

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一方、株価はアメリカのダウ平均、ナスダック、S&P500種平均と、代表的な3指数がそろって上昇した。パウエル議長の会見で「それほど利上げを急がないと読み取れた」、という解釈が出回っているが、まさにそれは、投資家たちの願望だ。

債券市場は理屈を示し、株式市場は投資家たちの欲望を表す。まさに、理論どおりの反応だった。

ということは、今後どうなるか?株価は、タイミングを見て、理屈、常識に帰ってくる。つまり、下がる、ということである。しかも、今回下がるべきところで上がり、連日最高値を更新しているから、上がった勢いは、そのまま反動下落の勢いとなる。つまり、暴落する。

株価はいつ暴落するのか?

問題はそれがいつか? ということだ。まず、5日に雇用統計の発表がある。日本時間の5日夜(午後9時半)で、この原稿を執筆している時点(4日)にはまだわからない。だが、この記事が掲載されたときには判明している。ここ2カ月の雇用統計は、雇用者数の増加が予想外に少なかった。しかし、それでもテーパリングは先送りにならなかったし、利上げも来年2回が債券市場では織り込まれつつある。そして、その反動もあり、10月の雇用統計は、雇用者数が再び大幅増加になる、という予想が多数派だ。

しかし、その予想も実際の数字も関係ない。要は、雇用は良く、いや、良すぎてインフレ懸念を強めるだけの指標でしかなくなっている。だから、事実としての雇用統計は、何の情報にもならない。ただ、投資家たち、株式投資家たちがどのような理屈をつけて、自分たちの都合、欲望を表明するかだけが焦点だ。

ここで大きく株価が動くとは思えないが、いったん売って利益確定の動きが出るかもしれない。問題は、8日以降だ。そのまま下落するようなら、株式投資家たちは、焦っていて「もう逃げたくてたまらない」ことが露見するだろう。しかし、個人的な予想は、まだ余裕があり、現実を無視し、自分の都合、欲望を優先させ、株価は高い水準で乱高下を続けるだろう。現実をすぐには受け入れないが、冷静な株式投資家は、乱高下は売却のチャンスだから、ポジション整理を進めるだろう。そして、何か大きなイベントを待ち、そこから売り一辺倒になると個人的には予想する。

この予想は、すぐに外れが判明する恐れがあるが、それは構わない。今後1週間の動きが、これと異なったとしても、株式投資家の状況は、ここに書いたことでほぼ間違いないと思っている。ただ、崩れるタイミングが先になるだけのことだ。どんなに遅くとも、利上げが実際に行われるときまでには、株式は現実に直面することになるだろう(本編はここで終了です。次ページは競馬好きの筆者が週末のレースを予想するコーナーです。あらかじめご了承下さい)。

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