「自民苦戦?」テレビの出口調査が大外れだった訳 当日20時予想より自民は多く、立民は少なかった
10月31日に行われた衆議院総選挙で、自民党は261議席と改選前の276議席から減らしたものの単独で絶対安定多数を確保した。
一方で共産党との「共闘体制」だった立憲民主党は改選前の110議席から96議席に後退した。
この選挙結果を、テレビ各局は「選挙特番」で大きく報じた。
その選挙特番で、各局が力を入れる「見せ場」のひとつが、20時ちょうどの「議席予想」である。投票が終了すると同時に、各政党が「議席をどれだけ獲得するか」を発表する。
「出口調査」に基づくこの予想は、各局の取材力・調査力が問われるポイントであり、この予想が実際の結果に近ければ、担当者は賞賛される。
選挙特番チームが力量を問われる重要場面
それゆえ「予想合戦」は、各局の選挙特番チームが、その力量を問われる重要な場面だ。
そして今回、テレビ各局が画面に大きく〝発表〟した自民党と立憲民主党の予想議席数は、以下の通りである(字数の都合で、ここでは2政党のみとさせていただく)。
テレ朝(ANN) 自民 243 立民 113
TBS(JNN) 自民 239 立民 115
テレ東(TXN) 自民 240 立民 110
フジ(FNN) 自民 230 立民 130
NHK 自民 212~253 立民 99~141
結果 自民 261 立民 96
すべての局が自民党を「少なく予想」して、立憲民主党を「多く予想」していた。
民放で自民党を最も多く予想したテレ朝でも「243」と、結果に対して「18議席」少なく見積もっていたのだ。また数値を特定せずに「幅を持たせた議席数」を出すNHKも、自民党の予想上限は「253」だった。「取りこぼしをしないのが最重要課題」であるNHKの〝幅をもたせた予想〟よりも実際は「8議席」多かった。
一方で立憲民主党の予想議席は各局とも110議席以上である。結果より「14議席以上」多く予想していた。
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