お客様視点のモノづくりに徹する--伊奈功一・ダイハツ工業社長

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お客様視点のモノづくりに徹する--伊奈功一・ダイハツ工業社長

ダイハツ工業は6月29日付で箕浦輝幸前社長が退任し、後任に前副社長の伊奈功一氏が就任した。伊奈新社長(=写真=)はダイハツをどう切り盛りするのか。伊奈氏が「東洋経済オンライン」のインタビューに答えた。

--社長就任にあたって、ダイハツをどのような会社にしたいですか。

一言でいうと、軽自動車で事業が成立するようなビジネスモデルを確立したい。まだまだダイハツは小さい車、軽自動車で収益が本当に確保できるような磐石な体制ではありません。

そのためにはお客様の視点でモノをつくるのが一番大事です。この場合の「モノづくり」とは、つくって、売って、サービスすることまで含めて捉えています。ダイハツは、まだお客様の視点に必ずしも立てていない。メーカー側の視点も随所にあるので、お客様視点を徹底していきたい。

ダイハツは国内の軽自動車市場で35%のシェアがありますが、シェアではなかなか経営が成り立ちません。少なくとも常に60万台の規模は確保していきたいですね。この規模を割り込むとなかなか基本的に経営が成り立っていかない。

軽市場は今後減少することも見込まれていますが、国内環境がどういうふうになっても60万台は確保したい。

そのために、2009年の東京モーターショーで出した「e:S(イース)」のような車、JC08モードで燃料1リットル当たり30キロメートル走る車を来年中に出したい、と思っています。軽自動車としての存在感を確立していかないといけない。ハイブリッド車人気は大変高く、日産自動車のマーチはタイ製です。小型車を取り巻く環境は大変厳しいと認識しています。ダイハツとしてのステイタス、あるいは存在感を示す車を早く出したい。

--モーターショーに出した段階での「イース」の全長は短かった(全長3100ミリメートル)。大人4人がちゃんと乗れる大きさでリッター30キロメートルの車を出すということですか。

おっしゃるような形にしたい。軽の大きさ(編集部注:軽自動車の全長規格は3400ミリメートル)までめいっぱい使いたい。価格も軽にふさわしい価格にしたいと思います。 

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