現場を無視した過大な数値目標が、従業員の精神をむしばむ


この中期計画では、2010年3月期で7026億円だった連結業務純益を13年3月期に9000億円、2394億円だった純利益を同じく5000億円に引き上げるとの目標を掲げている。このため地盤である首都圏での法人・個人取引や対大企業ビジネス、さらには成長地域であるアジアでの取引拡大などを強化していく方針だ。

だが、リーマンショックや欧州危機などを受けた世界的な金融規制の強化で、銀行はハイリスク・ハイリターンばかりかミドルリスク・ミドルリターンのビジネスさえ、仕掛けにくくなっているのが実情。国内の資金需要も低調うえ、長期化する超低金利の下で利ザヤも底ばいが続く見通しで、金融界では「みずほの数値目標は達成困難」との見方が圧倒的だ。

つまり身の丈に合わない、過大な計画をグループに課したことで、行員に強い抑圧と負荷がかかり、「そこからの逃避行為が同僚などに対するモラハラとして発現しているのでは・・・」というわけである。

事情通によると、今回の数値目標は傘下銀行の計画を積み上げて作成したものではなく、持ち株会社本体が「いわば机上で練り上げたもの」。各支店や営業部門は地域経済の実態や顧客層に必ずしもマッチしたとはいえない営業目標をノルマ的に押し付けられ、「怨嗟と不満が渦巻いている」(中堅行員)という。

何やら、いじめがさらにエスカレートしそうな雰囲気だ。

(フリーライター:高橋正俊 =東洋経済HRオンライン)

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