今年はガラガラ「富士山」入山料が義務化される訳 任意の「協力金」は3人に1人が支払い拒否の現実

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富士山山頂から雲海を望む(写真:iStock/BankGiga)
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言わずと知れた日本一の山・富士山。これまで登山者は任意の「富士山保全協力金」を求められていましたが、近い将来、支払い義務のある「入山料」に変更する方針が富士山世界文化遺産協議会(山梨県・静岡県)で決まりました。
この決定の背景や意義を、富士山で登山ガイド業を営み、環境教育・調査にも携わるエコツアーガイドの馬場龍一さんが解説します。

2020年は新型コロナウイルスの影響で、史上初めて夏の登山シーズンに閉山となった富士山。今年は2年ぶりに、至る所でコロナ対策が講じられながらも、無事開山されました。

登山道途中の看板(写真:筆者撮影)

たとえば5合目までのシャトルバス乗車時や登山道入り口では消毒と検温・体調チェックを徹底。

各山小屋では、受け入れ人数を通常の半分程度にし、宿泊者の間隔を広く確保することや、仕切り・空気清浄機の設置などを行っていました。

また、マスクの常時着用は必須ではないものの、トイレなど屋内の公共施設利用時や登山道でのすれ違い時などは利用が求められました。

私自身、登山ガイドとして何度もウィズコロナ富士登山を経験しましたが、例年との一番の違いは、やはり「混雑具合」でした。

登山者数は「過去最低」

2021年の開山期間(7月初旬~9月10日)登山者数は約7万9千人(環境省関東地方環境事務所の発表)。この数字は、コロナ前の2019年の約23万6千人に比べると、およそ7割減となり、調査が始まって以来過去最低の数字となりました。

これは、富士山を登りに来る外国からの登山者が減ったことや、団体ツアーの開催自粛、新型コロナウイルスへの感染リスクを考慮して登山を見合わせた方(7/12~9/30は東京都に緊急事態宣言)などが多かったことが原因だと思われます。

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