ワクチンには、光と影の部分があり、尊い命を病魔から守るというすばらしい効能がある一方で、命を脅かす副作用があることも事実です。 この諸刃の剣としてのワクチンの特性を熟知した上で、打つか打たないかの決断を下すことになります。
イギリス、オックスフォード大学は、2021年8月12日、ワクチン接種後の血栓症の発症について次のように発表しました。それによると、3月下旬から6月上旬までの約2カ月の間で、ワクチン接種後に血栓症を発症した人が220人いました。
そのうちの22%に当たる49人が死亡しました。死亡者のほとんどは、20代から40代の若い女性に集中しています。大学の研究チームでは、血栓症の発症率は、50歳以上で10万人に1人、50歳未満で5万人に1人と推計しています。死亡者には、これといった病歴がなく、ごく普通に生活していた人が、ワクチン接種後に発症しています。
イギリスとしては、自国の製薬会社アストラゼネカの製品での死亡事故であり、今後のワクチン接種に慎重な姿勢を示していて、40歳以下の女性にはワクチン接種を推奨しない方針を固めたようです。このデータは、8月12日の公表後、アメリカの医学誌『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン』に掲載されました。
ワクチンを半分に減らしても効果は同じ?
2021年9月5日、世界のワクチン製造の製薬会社から、ワクチン接種に関する歓迎すべき情報が公表されました。それによると、ワクチンの用量を2分の1に減量しても、その効果は変わらないことが治験(臨床試験のこと)で確認されたといいます。
これは、接種を受ける人にとっては大ニュースです。なぜなら、ワクチンによるアナフィラキシーや突然死の危険を減少させることが期待できるからです。アメリカ・モデルナ社の発表によると、2回のワクチン接種を各々今の標準用量の2分の1に減少させても、抗体の産生が変わらないことが明らかになりました。
イギリスのアストラゼネカ製のワクチンでは、1回目に今の標準の接種用量の2分の1に抑え、2回目には今と同じ標準の用量を接種してみた結果、その効果は変わらないことを確認しました。感染予防効果は90%あることが、治験データの分析で明らかになったといいます。つまり、モデルナワクチンでは今の標準接種用量の2分の1で済み、アストラゼネカワクチンでは今の標準用量の3分の1でいいことになるわけです。
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