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「鬼滅の刃」TV版が映画と同じ内容でも納得する訳 全7話、日曜23時台放送に見たテレビ局の意識変化

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  • 木村 隆志 コラムニスト、人間関係コンサルタント、テレビ解説者
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また、制作・放送サイドにとってのメリットとして挙げられるのが、12月5日スタートの新作「遊郭編」への視聴習慣をつけられること。これまでは「日曜23時台にテレビアニメを見る」という習慣がある人は、かなりのアニメ好きでない限り少なかっただけに、今回の「無限列車編」は慣れてもらうための助走期間のようなものなのです。

もう1つ忘れてはいけないのはCM収入。フジテレビの放送では、バンダイ、アニプレックス、au、ENEOSが番組スポンサーに名を連ねています。さらに、「鬼滅の刃」には大企業を含む膨大な数のコラボ商品がありますし、放送さえすれば、まだまだスポンサーを集められるでしょう。「再放送のような形であるにもかかわらず、視聴者だけでなく、スポンサーも満足させられる」という事実は、テレビ局にとって大きな意義があるものです。

そして、もう少し掘り下げて考えたときに浮上するのが、「映画の人気コンテンツをテレビシリーズとして有効活用する」ことの可能性。今回のケースで言えば、アニメ「鬼滅の刃」を製作するアニプレックス、集英社、ufotableの3社にとっても、それを放送するフジテレビにとっても、格好のビジネスチャンスにほかなりません。

「鬼滅の刃」ほどの効果はなかなか得られないかもしれませんが、今回が成功体験となって、今後もヒット映画には似たケースが生まれそうなムードが漂っています。

「独占放送」に対する意識の変化

今回のテレビアニメ「無限列車編」の実現から感じさせられるのは、テレビ局の意識変化。「『鬼滅の刃』が人気コンテンツだから、とにかく放送することで勝ち馬に乗れ」という単純な発想によるものではなさそうなのです。

その筆頭として挙げられるのは、“独占放送”に対する意識の変化。これまでテレビ局は「自局で独占放送すること」にこだわり、他局との差別化を図ってきました。たとえば映画やスポーツの放映権を得るために巨額投資をするのが当たり前でしたが、昨年からのコロナ禍も含めた広告収入減もあって、それが難しくなっています。

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