……などと一人自慢している場合ではなく、改めて考えると、真面目な話、これは現代においては誰もが手に入れるべき必須の魔法なんじゃないかと私は思う。
だってですよ、一言で言って、われら、お金がないのである。
今だって「ない」と多くの人が思っているだろうし、残念ながら多分、これからも「ない」のだ。
何しろこの先行きまったく不透明な世の中で絶対に確実なのは、これからわが国の人口はどんどん減り、高齢者はどんどん増えるということだけである。負担は増え、負担の担い手は減るのだ。
この圧倒的現実を誰にも変えることができない以上、いくら新しい総理大臣が「新しい資本主義」を唱えようがどうしようが、われらのこの先のマネーライフは間違いなくどん詰まりである。これからますます「より少ないオカネ」で生きていかねばならなくなることを誰もが覚悟しなければならない。
もちろん、そんなことは私ごときが言わなくとも皆様ウスウス覚悟しておられるわけで、それが怖いからこそ、多くの人が自己責任でなんとかしようと、老いも若きもお金を増やす方法、貯める方法、一攫千金を目指す方法を必死になって探しているわけですよね。
50歳で会社を辞めた私が考えたこと
かつて、私もその中の一人であった。
というか、50歳で会社を辞めて、何の収入のアテもなく人生初の「無給生活」に突入したために、辞める前後は四六時中カネの計算ばかりしていたと言っても過言ではない。
実を言えば、お金の不安をなんとか解消しようと新聞の求人広告にしょっちゅう目を通していた。私にもできる、ラクで、楽しそうで、給料の良い仕事はないかしらと思ったのだ。
どうせ会社辞めたらヒマになるんだし……だが悲しいかな、というか当然のことならがら、50を過ぎた、しかもコレといっったスキルのない人間にそのような仕事はあるはずもないのであった。いやいやそれでも諦めなければきっときっと……と連日目を皿にして広告を眺め続け、ある日ハタと気付いたのである。
私、バカじゃない?
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