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「4歳で性変更可」スコットランドLGBT教育の衝撃 学校での性別や名前を親の同意なく変えられる

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  • 安部 雅延 国際ジャーナリスト(フランス在住)
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テレグラフが懸念するのは、性の変更を求める児童が両親に知らせたくない場合、児童の意思を尊重すべきという方針だ。当然、親の知らない間に子どもが性を変えることもありうる。

スコットランドの著名な弁護士、エイダン・オニール氏は最近、「親に通知せずに性別を切り替えたいという子どもの希望を支持する学校は違法である可能性がある」との法的見解を示したが、教師側は子どもの希望を尊重するように求められている。

ガイドラインではそのほか、教師は性別変更を希望する生徒を問いただしてはならず、新しい名前と代名詞(彼、彼女)を尋ねることになる。教育に使用する資料や授業で教材を読む際に、トランスジェンダーの性格や役割モデルを含めるべきと示している。

また政府は、トランスジェンダー(体と心の性が一致しない人)の生徒は、自ら選択したトイレや更衣室を使用し、ジェンダーニュートラルな制服を開発すべきとしている。

スコットランドでも賛否両論

スコットランドのLGBT擁護団体は、この新方針について、規則がすべての子どもたちの育成に役立つと歓迎している。しかし、反対派は「自分の性の明確な自覚を持つ子どもが、自分の性とは反対の性に関連する玩具で遊ぶ場合、逆にトランスジェンダーという誤ったレッテルを貼られるリスクがある」と警告している。

またテレグラフは、フォー・ウィメン・スコットランドの共同ディレクター、マリオン・カルダー氏が「重要なことは、スコットランド政府が推進していることに危険なイデオロギーが含まれていることだ」と強い懸念を表明していると伝えている。

カルダー氏は「これまでは、一般的に服装や好き嫌いなどを通じて子どもたちは男女の性別による役割分担を演じ、試すべきだと理解されていたが、この内容はその理解や児童の保護、親権の在り方を否定している」と指摘。さらに子どもに性転換の医療行為について教えるのは間違っているとも主張し、「子どもたちが健全とはいえない方向に進まされようとしている。それは生涯にわたる影響を与えかねない」と警告している。

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【教育長官の説明は?】

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