どの婚活者だって、自分が結婚する相手なのだから、誰でもいいとは思っていないだろう。ただ、めぐみのように恋愛経験がないと、どうしても男女の付き合いを頭で考えてしまいがちだ。
そんなときは、年収にしろ、学歴にしろ、住んでいる地域にしろ、譲れない条件はたった一つにするといい。
例えば、結婚後も今の仕事を続けたいなら、相手の住んでいる地域を譲れない条件にする。派遣社員やパートなどで収入が安定していないなら、安定した職業の男性を選ぶ。自立しているなら、男性の見た目や年齢などの理想は通して、年収にはこだわらない。
そして、まずはリアルに会ってみて、自分がどう感じるかを確かめてみることが大事なのだ。
「お相手のことを好きになると、多少の欠点が見えてもそれに目をつむれるようになるんですよ。だから、まずはお見合いしてみましょうね」
毎日送られるLINEは普通なのか
その後、数名と見合いをしたのだが、いつもめぐみからお断りを出していた。そんななか、39歳のよしゆき(仮名)には初めて交際希望を出し、交際に入った。すると、こんな連絡が来た。
「毎日LINEが来るんですけど、これって婚活では普通のことですか? しかも、朝の『おはようございます』から始まって、夜は『こんばんは。今日はこんなことがあって』って。お見合いで1時間くらいしか話していないのに、その日にあったことを恋人気取りで報告してくるのには、違和感があります」
そこで、私は婚活で結婚していくというのは、どういうことなのかを説明した。
「例えば、職場とか趣味のサークルとか、生活圏内での出会いは、自然にコミュニケーションを取っているうちに相手を好きになる気持ちが育って、そこから恋人関係になりますよね。そして恋人の時間を重ねていくと、結婚する気持ちが育って結婚をする。すべてが気持ち先行で、恋人になることも結婚することも結果なんですね。
ところが、婚活の出会いというのは、まずはプロフィールで相手の情報を知って、1時間程度のお見合いをして、交際に入る。結婚を目的とした出会いだから、まだ人柄を知らないうちから、結婚に向かって2人は歩き出すんです。でも、まだ人柄もわかっていないし、“好き“という気持ちも育っていないの。だから、なるべくたくさんコミュニケーションを取って、お互いを急速に知っていくことが大事なんですよ」
「それでも、毎日のLINEは意味がないような気がするんですけど」
「婚活におけるLINEは連絡ツールではなく、コミュニケーションツールと考えたほうが良いんですね。なぜかといえば、会う日程を決めるだけのものとして使っていると、週末会えなかったら、2週間も3週間も連絡が途絶えてしまう。婚活って、お付き合いがスタートしたときが一番テンションが高いの。まだ人間関係ができあがっていないときは、上がっているテンションがいったん下がると、二度と上がらないんですよ」
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