米倉涼子「経営者と女優の二刀流」を決意した理由 今も「現状に満足できない」彼女の本音

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人生を大きく変えた看板ドラマの影響力は絶大だった。“視聴率女王”という名声を得た米倉は、街中でも「大門未知子」と呼ばれるようになった。当然、仕事の幅も広がっていった。それでも一番の収穫を考えた時に真っ先に思い浮かべるのは、作品を通じて出会えた共演者、スタッフの顔だった。

(写真:軍記ひろし)

「どんなときも初心にかえれるホームという感覚があります。この空気ってどこに行っても味わえない空気だなって。ドクターXファミリーのみんなと一緒にいることで得られた“仲間意識”が相乗効果となり、阿吽の呼吸で作品作りができる現場です。『絶対に前作を超えるものを作りたい!』とみんな意気込んでいる。プレッシャーも感じますが、自分を突き動かす原動力になっていますね」

今回の舞台は「パンデミック下の世界」

今回放送される第7シリーズでは、100年に1度のパンデミックで新局面を迎えた日本最高峰の大学病院・東帝大学病院を舞台に、米倉演じるフリーランス外科医・大門未知子が新たな戦いへと身を投じていく。

現在も新型コロナ感染症の影響で、緊張感や閉塞感を強いられ、現実の医療現場も大変な局面に遭遇している。大門未知子のたくましくも美しい“信念に満ちた生き様”が、混沌とした社会状況の中で迷い行き詰まっている世の人々に、爽快感とパワーを与えることを期待してしまう。

しかし、米倉涼子には、そこまでの気負いがないことを本音で語ってくれた。

「正直な気持ちを言うと、世の中に対しての使命感などにはいきつけていないですね。でも、全身全霊を賭けた作品が、観た方の希望の一歩になれたらいいなという気持ちが強いです」

新型コロナウイルスの感染拡大は、エンターテインメント界にもかつてない危機をもたらした。テレビ番組の制作は中断、新作映画も公開できない状況が続くなど撮影現場も制限の多い環境下で、困難な作業となっているという。

「この2年間、あまり連続ドラマの撮影をやっていないので、コロナと向き合っての撮影ということ自体、やっていないんですね。現場もどうにか少しずつという気持ちで慣れたり、やりやすくなっていたりしていると思いますが、どうしても制限が出てきちゃいますよね。今回も事前の顔合わせや台本の読み合わせができなくて、モチベーションの準備が難しかった。そこが、ちょっと寂しいなって感じています」

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