声で「信頼される人・されない人」の決定的な差 好印象を与える声のヒントは「赤ちゃん」にあり
大脳辺縁系は、食欲・性欲・睡眠欲などの「本能」を司ります。さらに、入ってきた情報に対して「好き・嫌い」「快・不快」といった感情のレッテルを貼ります。
たとえば、入ってきた音声に対して、大脳辺縁系が「わぁ、よく響くいい声だなぁ」という「好き/快」のレッテルを貼ると、聞き手の脳内では快楽物質ドーパミンなどのホルモンが分泌されます。
そのため、聞き手はうっとりした気持ちになり、「この人の言うことを聞いているとワクワクするな〜。ということは、きっと面白い話をしているに違いない!」と認識します。
逆に、入ってきた音声に対して「うーん、聞きづらい。嫌な声だなぁ……」という「嫌い/不快」のレッテルを貼ると、聞き手の脳内では怒りのホルモンであるノルアドレナリンが分泌されます。
そのため、「聞いているとイライラする。ということは、つまらない話なんだろうな」と認識します。
つまり、声によって聞き手に与える感情や、話の内容の受け止め方まで変えてしまうのです。
「じゃあ、どんなに会議やプレゼンの資料をしっかり作成しても、声が悪いと内容はほとんど伝わらないってこと?」
はい、そうなんです……。ショックですよね。
人は無意識に「うその声」を聞き分けている
かといって、意識して人好きのしそうな高い声を出してみたり、威厳のありそうな低い声を出してみたり、あえて元気な声を出してみたりと、口先だけで声を変えても、仕事や人間関係はたいして変わりません。
なぜなら、声はうそをつけないから。
作り物の声にはどうしても「うそ偽り」の響きが混じります。それに聞き手は違和感を覚えるのです。
人はうそをつかれることに敏感です。だからうそが混じった声を聞くと、無意識のうちに「この人に任せるのはちょっと……どうかな」となります。
つまり、信頼してもらえなくなるのです。
では、そんなうそのない「本当の声」って、どのようなものでしょう?
それは、あなたの体から最も自然に、最もラクに出せる声のこと。そして、最もよく響く声。出すと、とても気持ちいい声でもあります。
力まずとも豊かに出る声なので、声がモゴモゴとこもったり、うわずったり、ひっくり返ったりすることはありません。
声に無理がなく、とても聞き取りやすいので、聞き手もゆったりとしたいい気持ちになれます。
つまり、声を出す自分にとっても、聞く相手にとっても「いい声」なのです。
そのポイントは「響き」にあります。
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