漫画家が連載中止で直面した"フリー"という現実 納品済み作品の原稿料も支払われないまま
現行のガイドラインでも、一方的な発注中止に関して触れているが、さらに、中途解約や不更新には「正当な理由」を必要とすることや、企業側が事前通告なく解約する場合の補償を定めることなどを盛り込むことを要望している。
事前の通告なく、突然打ち切られた
冒頭の漫画家(以下、Aさん)の場合、ウェブで、恋愛マンガを連載していたが、あと数話で完結というところで、突然、打ち切られたというケースだった。
その理由は「売り上げ不振」というものだったが、出版社側は、すでにAさんが納品していた分の原稿料を支払ってくれなかったという。
売り上げ不振に責任を感じつつも、Aさんは「納品前に教えてもらえたら、原稿料が出ず、掲載されない原稿に手を付けることはなかったが、納品したあとに打ち切りを通告された」と話す。
Aさんによると、最近では改善もされてきているが、業界の一部では、出版社と漫画家が、対等な関係を築けておらず、こうしたケースが"横行している"という。
Aさんは「フリーランスにも身を守れる盾を持たせてほしい」と訴えていた。
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