プライドを生かせる人、生かせない人の決定的差 チームの背中を押すための「究極のメソッド」

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プライドを築くには、試練は避けて通れない。プライドは苦難の共有から生まれる。もちろん歴史からも生まれる。勝利からも生まれる。だが、それだけをあてにすることはできない。チームのメンバーにプライドをもってもらいたければ、厳しい鍛錬を通じて自分自身に誇りをもてるようにしなくてはならない。

厳しすぎも簡単すぎもよくない

もちろん、やりすぎは禁物だ。過剰に厳しい訓練でメンバーを壊してしまっては元も子もない。鍛錬と試練を通じてチームを強くするはずが、メンバーを追い詰めすぎて心を折ってしまったら、プライドを築くどころの話ではない。

逆にプライドをもたせすぎて、それが傲岸の域まで行ってしまうのも困りものだ。もちろんあなたはリーダーとして、メンバーに「自分は何でもできる」と自信をもってもらいたいだろうが、行きすぎればそれは、「自分は無敵だ」という思い込みにつながる。

そうなったら、厳しい鍛錬を通じてプライドを築く必要などないように感じてしまう。そして、怠けるようになってしまう。

そのような事態を起こしてはいけない。過酷すぎる訓練と厳しい試練によってメンバーの心を折ってはいけないが、逆に、すべてを完全にこなせるような容易な課題を与えて過剰な自信をもたせ、訓練も準備も自分には必要ないと思わせてしまうのもいけない。

プライドを正しく培うようにチームの背中を押すには、よくよく注意が必要だ。もしチーム内で士気が低下したりフラストレーションが顕在化していたりするのに気づいたら、こちらが一歩下がる必要がある。そういうときは、チームに少し勝ちをとらせよう。

逆に、訓練のときにメンバーがあまりに勝ちをおさめすぎて、これ以上の準備は必要ないだの、これ以上何かをたたき込まれる必要はないだのと考え始めたら、それは阻止する必要がある。彼らはもっと強く背中を押されることを必要としている。だから、そうしてやるのだ。

たやすく得た勝利からプライドは得られない。だが、プライドを育むには何かに勝利することは不可欠だ。ちょうどよいポイントを見つけ出し、それを保つように努力することだ。

プライドは、謙虚と自信のあいだでバランスを保っているかぎり、すばらしい力を発揮する。どちらかの方向に傾きすぎれば、大きなダメージが生まれる危険がある。プライドの力を育み、保持し、どこに導くかは、リーダーであるあなたの肩にかかっている。

ジョッコ・ウィリンク 「ネイビーシールズ」元指揮官

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Jocko Willink

米海軍特殊部隊「ネイビーシールズ」に20年間在籍。昇進を重ね、イラク戦争でもっとも多くの勲章を受けた特殊作戦部隊タスクユニット「ブルーザー」の指揮官になった。退役後も着実に成功の道を歩み続け、リーダーシップおよびマネジメントについての数百万ドル規模のコンサルタント会社「エシュロン・フロント」を共同設立した。

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