プライドを生かせる人、生かせない人の決定的差 チームの背中を押すための「究極のメソッド」

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スポーツやビジネスのチームも同じようなことをする。過去の勝利を記念するバナーは、スタジアムのどこかに架けられたり、玄関ホールを飾ったりする。トロフィーはガラスケースに入れて飾られる。

ビジネスにおいては、チームを称える記事が額縁に入れて壁に掛けられたりする。賞状や賞品が本棚の中や机の上に飾られ、いいレビューが壁に貼り付けられる。

過去がもちあげられ、誇らしげに飾られていると、それはメンバー全員が追いかけるべき指標となる。理想的には、その目指すところはチームのメンバー1人ひとりを高い水準に向けて駆り立てることだ。

いいかえれば個々のメンバーを、そしてチーム全体を高みに引き上げることだ。リーダーは、四六時中違反行為を見張ったり、ベストを尽くすようはっぱをかけたりする必要がないのが理想だ。

もしチームの中にプライドが存在していれば、チームは自分で自分を見張る。水準以下のパフォーマンスをすることを、自身に許さなくなる。たるんだ行為をした者は、リーダーによってではなく、チームそのものによって正される。それがプライドのもつ力だ。

チームの中にプライドを育てるには

では逆に、プライドを欠いたチームはどうすればよいだろう? おそらくそうしたチームには、語り継がれるような歴史はない。崇め見るような勝利の歴史もない。さて、どうすればいいのか?

チームにプライドを注ぎ込むのは、リーダーにとって最も重要な仕事のひとつだ。では、どのようにすればいいのか? メンバーの士気を高め、プライドでできた強いきずなをつくり、結果的に、チームのだれもが要求された以上のものを行おうとする気風をつくるにはどうすればいいのだろう?

答えは単純だ。メンバーの心にプライドが芽生えるような機会を与えてやることだ。だがプライドとは、単にメンバーに「君らはすばらしい」と言ったり、バナーを掲げたりするだけで芽生えるものではない。バナーもサインもフラッグも、自身が獲得したのでなければ何の意味もない。

チームの中にプライドを育てるには、結束や強さや辛抱なしには乗り越えられない状況にあえてチームを放り込むことだ。訓練においても、真の力が試されるところまでメンバーを追い込み、そこで達成したものに誇りを抱けるようにしてやるのだ。

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