子どもが「死にたい」と思う瞬間に考えていること 不登校経験者へのアンケートで判明
不登校の子どもに対する注意や叱責、また何気ない一言などの周囲の言動が、つらい気持ちを抱えている子どもをさらに追いつめてしまう場合があることについて、あらためて注意する必要があると感じます。
SNSや動画、心の救いに
つづいての質問は、「死にたい・消えたい」という気持ちになったとき、そのつらさをどうやりすごしたのか(複数回答)についてたずねてみると、じつにさまざまな声が寄せられました。
「ツイッターなどのSNS」(4人/23・5%)「ユーチューブを観る」(3人/17・6%)のほか「テレビゲームやスマホ」「料理」「読書」「ノートに自分の気持ちを書く」といった声もありました。
一方で、「自傷行為をした」「睡眠薬を飲んでひたすら寝た」といった声や「あと1時間後にはこのつらさは終わっていると自分に言い聞かせて乗り切った」「夜中、眠れなくて家族に知られないように声を殺して泣いていた」と、当時のつらさをありのまま寄せてくれた方もいました。
学校へ行っていない自分をみずから責めるなか、不登校経験者はみな、自分自身の方法で、抱えるつらさを乗り切ろうとしているように感じます。では、つらい気持ちを誰かに相談したことはあるか否か、なぜ相談したのか、逆になぜ相談しなかったのかについてみていきます。
「死にたい・消えたい」という気持ちになったとき、誰かに相談したか否かについてたずねました。「相談した」(3人/17・6%)、「相談しなかった」(14人/82・4%)という結果になり、回答者の多くが相談していないことがわかります。(後編『「死にたい」と相談できずが8割、不登校経験者の声から見える本音』へはWEB版不登校新聞へ)
アンケート概要
「死にたい・消えたい」という気持ちになるとき
〇「学校へ行きなさいと言われたとき」(6人/35.3%)
〇「周囲から注意・叱責されたとき」(6人/35.3%)
〇そのほか「学校へ行けていなくて家にいて時間がとまったようになっているとき」「学校になじめなかったとき」「家にも学校にも落ち着ける場所がないと感じたとき」など。
つらさをどうやってやりすごしたのか
〇「ユーチューブなどで動画を観る」(3人/17.6%)
〇「テレビやスマホなどのゲームをした」(2人/11.8%)
〇「読書や料理などをした」(2人/11.8%)
〇そのほか「先々の楽しみがまだあると気づいて思い直した」「睡眠薬を飲んで、ひたすら寝ました。ただ、本当につらいときは眠れないことのほうが多いです」「自分の黒い気持ちをノートに書いていた」など。
実施期間:2021年7月30日(金)~8月9日(月・祝)
回答者数:19名(15歳~38歳)
0120-99-7777
※毎日午後4時~午後9時
②24時間子どもSOSダイヤル
0120-0-78310
③よりそいホットライン
0120-279-338
0120-279-226(岩手・宮城・福島から電話する場合)
④#いのちSOS
0120-061-338
⑤自殺予防いのちの電話
0120-783-556
⑥子どもの人権110番
0120-007-110
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