子どもが「死にたい」と思う瞬間に考えていること 不登校経験者へのアンケートで判明
不登校新聞では1998年の創刊以降、多くの不登校当事者・経験者のインタビューを掲載してきました。そのなかには「死にたい・消えたい」と語る子どもたちも、すくなくありません。夏休み明け前後の8月後半から9月前半は子どもの自死が1年でもっとも多い時期です。
そこで、本紙の子ども若者編集部員にアンケートを実施。「死にたい・消えたい」と考えたことがあるか否か、それはどんなときかなど、19名の不登校経験者から寄せられた声から考えます。
不登校経験者に聞く「死にたい・消えたい」と思うとき
今回、本紙の子ども若者編集部メンバーを対象に、「不登校経験者に聞く~『死にたい・消えたい』と思うとき」と題し、アンケートを実施したところ、19名から回答がありました。
アンケートではまず、不登校をしていた当時に「死にたい・消えたい」と考えたことがあるか否かについて聞きました。その結果、19名中17名が「ある」と回答しています。
つぎに「死にたい・消えたい」と考えた回数についてたずねてみると、もっとも多かったのが「10回以上」(11人/64・7%)と6割を超えました。以下、▼「1~2回」(3人/17・6%)▼「5~10回」(2人/11・8%)▼「3~5回」(1人/5・9%)という結果になりました。
では、どのようなときに「死にたい・消えたい」と思ったのか。複数回答でたずねた質問でもっとも多いのは「自分で自分を責めてしまうとき」(15人/88・2%)という回答でした。つづいて多かったのは「学校へ行きなさいと周囲から言われたとき」「学校へ行っていないことで周囲から注意・叱責されたとき」(ともに6人/35・3%)となっています。
今回のアンケートは、本紙の子ども若者編集部のメンバーが対象であり、不登校経験者の声を代表するものではありません。しかし、回答者の大半が「死にたい・消えたい」という思いを抱き、苦しんできたことがうかがえます。
また、「家族から『お前は生かされているだけ』と叱責されたとき」「相手は注意・叱責とは思っていない程度の気軽な感じで『今日学校は?』と聞かれたとき」などにそうした思いを抱いたという声もありました。